寺に1000万円払えと言われ…?「墓じまい」の大変さをご存知ですか

知らないと怖い、新「死に方のルール」
週刊現代 プロフィール

墓じまいをすれば、先祖代々の墓の重荷から解放される。とはいえ、お墓に入っていたお骨の行方についても考えておく必要がある。お骨の移動先のパターンによって、それぞれいくらおカネがかかるかを試算したものがページ末の表だ。

墓じまいをした場合のお骨の行き先で多いのは、古いお墓から霊園にお骨を移すケースだ。ただ、アクセスがよい公営霊園には人気が集中しており、抽選に当たらない限りお墓を持つことはできない。

もし行き先が決まらない場合、お骨を自宅に置いておくことも可能だ。ただし、自宅の庭にお骨を埋めると、墓地埋葬法違反となり罰金を科せられる。

また、自分が元気なうちはお骨を家に安置してもいいが、いざ自分が倒れれば子どもに迷惑が掛かるのは避けられない。

 

墓じまいをしたお骨を散骨するという手もある。この時、改葬許可証を取るうえで注意が必要だ。

「散骨のためにお骨を取り出すなら、新しいお墓がないので改葬許可証は不要です。

しかし実際は、散骨業者や墓地管理者から改葬許可証を求められたり、お寺や役所の担当者がそれを知らずにたらいまわしにされるケースもある。話が進まない場合は、行政書士等の助けを借りましょう」(社会福祉士・吉川美津子氏)

散骨は有力な選択肢ではあるものの、完全にお墓を無くしてしまうことには抵抗がある人もいるだろう。そんな人にオススメなのが永代供養墓だ。

永代供養墓は、お墓参りに行かずとも、お寺や霊園が管理や供養をしてくれるお墓のことだ。これまでの代々のお墓であれば誰かが財産として承継する必要があった。しかし永代供養墓なら、寺院や霊園に、お骨を任せることができるのだ。

永代供養の値段はピンキリだが、最もリーズナブルなのは合葬墓だ。

「合葬墓は、他の人のお骨と一緒に埋葬する大きなお墓です。費用は一体約3万円からあります」(前出・大塚氏)

一方、個人のお墓に、オプションとして永代供養を付ける方法もある。こうしたお墓では、十三回忌や三十三回忌まではお墓があり、その後合葬される。都心部に急増している納骨堂でも、お墓は期限付きで、永代供養が付いているものが多い。

Photo by iStock

では永代供養墓の手続きで失敗しないためにはどうすればいいのか。

ポイントは値段を比較することだ。

「『墓じまいするならウチで永代供養しますよ』とお寺から勧められることもあります。しかし、岡山県のお寺のケースでは、お骨が7体で1400万円もかかると言われました」(前出・清野氏)

お寺だけでなく、民間の霊園、さらにはNPOまで、永代供養の選択肢は広がりつつある。年間管理料がいくらかかるのか、何年で合葬されるのかなど条件を比較しつつベストな選択をしよう。

お墓のあり方が変われば、それにまつわる手続きやルールも変わる。常に最新の知識が必要なのだ。