寺に1000万円払えと言われ…?「墓じまい」の大変さをご存知ですか

知らないと怖い、新「死に方のルール」
週刊現代 プロフィール

とはいえ、墓じまいの手続きには思わぬ落とし穴もある。

「4~5年前、北海道小樽市の墓を整理しました。そのときお坊さんから『家族に不幸がありますよ』と嫌味を言われたことは忘れられません」

こう語るのは経済評論家の山崎元氏だ。

お寺にあるお墓を墓じまいする場合、最も大変なのはお寺との関係だ。お寺からすれば大事な檀家がいなくなるうえ、墓地の管理料や寄付などの収入も減る。

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それゆえに引き留めにかかろうとするのだが、トラブルになるケースが最近増えている。山崎氏は続ける。

「墓じまいを切り出すと『墓を何月何日までに片付けろ、早く現状回復の手続きをしろ』と無理な期限を設定され、やたらと急かされました。こんなに意地が悪いなら縁を切って正解でした」

山崎氏は言葉だけで済んだが、最悪の場合は離檀料を請求される。

「60代の方が墓じまいをしたいと菩提寺に伝えたところ、『墓を建てるのに2000万円かかったのだから、出ていくときは半分の1000万円を払え』と言われたケースもあります。その方は結局500万円を払いました」(前出・大塚氏)

離檀料は、契約によるものでも、法律で決められたものでもない。そのため支払う必要はないのだが、墓じまいを希望する人が増え、お寺も経営が苦しくなっているところが多い。

 

「祟りがある」などと嫌なことを言われず、すっきり関係を断つのが新しいルールだ。日本葬祭アカデミーの二村祐輔氏が解説する。

「毎年菩提寺に3000~1万円程度払っている護持会費の10年分を目安に、先にお気持ち(お布施)として渡しましょう。檀家を抜けるのだから、まず先に感謝を伝えれば、感情的なトラブルになりにくい。

墓じまいしたいと伝えるときも『高齢で子どもも地元を離れていて……』など、もっともだと思われる理由を話せば、お寺側も納得するしかないのです」