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日本のキャッシュレス化、まもなく「ブーム」が終焉を迎えそうなワケ

電気自動車ブームと同じ空騒ぎ

消費者が欲しいものしか売れない

これまでもトヨタ自動車にたびたび言及しているが、その優秀さの秘訣はやはり「現地・現物」にあると思う。

「現地・現物」とは、例え本部の役員や幹部であっても、重要な決定を下すときには工場や販売店などの「現地」に赴き、製造工程や顧客の反応などの「現物」をこの目で確かめるということである。

 

日本の大企業(メーカー)の社長が工員服でインタビューに応じることはそれほど珍しくないが、食堂が役員と一般工員では全く別になっている「階級社会」の欧米では珍しい考え方である。

しかし、これこそがトヨタをはじめとする日本企業の強みであり、ドラッカーが指摘する「企業の行うべき2本柱」である「マーケティング」と「イノベーション」のうち、「マーケティング」の模範的実践例であるといえる。

顧客ニーズを探ると称してよくアンケート調査などが実施されるが、それらはせいぜい補助的に役に立つに過ぎない。顧客が口に出して明確に言える(書くことができる)ようなニーズなど他社も簡単にわかるから競争力(長所)には成り得ないのだ。

顧客の頭の中で明確になっていないニーズをつかみとることこそが「マーケティング」の神髄だが、そのためには消費者に近い場所で「現地・現物」を徹底することが、必要不可欠である。