法改正で「死に方のルール」が変わった…相談急増「4つの変更点」

知らないと、死んでから後悔します
週刊現代 プロフィール

妻の貯金額を把握する

(3)遺留分は現金精算が原則になる

「遺留分」とは、相続人が請求できる最低限の取り分(多くのケースでは法定相続分の半分)のこと。仮に遺言書で「知人の○○さんに全額」と書かれていたところで、妻は法定相続分の2分の1は請求することができる。

遺言書のなかに、「妻に自宅(4000万円相当)を、子(1人)に現金1000万円を相続させる」とあった場合、子の遺留分は、全体の4分の1(1250万円)となる。

 

この状態で「遺留分が侵害されている」と子が不足分(250万円)を請求しても、これまでは自宅不動産を共有するのが通例だった。4000万円相当の自宅のうち250万円分を子の持ち分として共有するのである。

「不動産が共有になると、所有者は他の所有者との合意なしで売却をすることが不可能になるなど、非常に不便でした」(内藤氏)

7月1日から、共有ではなく現金精算に変わった。共有問題が解決するのはいいことだが、デメリットもある。この例でいえば、妻は子に対し、250万円を現金で準備しなければならない。もし用意できなければ家を売るハメになるのだ。

Photo by iStock

「しかも、不動産を売却して遺留分を支払うならば、売却した側に譲渡所得税が発生してしまう」(司法書士・鈴木敏弘氏)

遺留分が発生しそうなときは、現金精算を前提に、死ぬ前に妻にある程度の現金があるかどうか知っておくことも鉄則だ。