8月 8日 物理学者のディラックが生まれる(1902年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

この日、量子力学の基礎を築いた物理学者のポール・ディラックが、イングランドに生まれました。

ディラックは、ハイゼンベルクの「行列力学」とシュレーディンガーの「波動力学」が等価であることを示し、「ブラ-ケット記法」を発明して一般的な量子力学の体系を確立したことで知られています。

このブラ-ケット記法は、横ベクトルを、左側に山カッコがある「〈ψ|」と表記する「ブラ・ベクトル」で表し、縦ベクトルを、右側に山カッコがある「|ϕ〉」と表記する「ケット・ベクトル 」で表します。そして、その内積を「〈ψ|ϕ〉」のように表現するものです。

ディラックポール・ディラック(Paul Dirac、1902-1984、1933年ノーベル物理学賞受賞) Photo by Getty Images

彼が1928年に提唱した「ディラック方程式」は、量子力学と相対性理論の融合である「相対論的量子論」の基礎方程式であり、ディラックの最大の業績とも言われています。この方程式によって、電子のスピンという概念が自然に説明され、また陽電子の存在が予言されました。

ディラックは、自分の考案した方程式から「正の電荷を持った陽子」の存在が導き出されることを、理論の欠陥であると考えていたそうですが、のちに「陽電子」が実際に発見されると、「方程式は私より賢かった」と言ったそうです。

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