世界的なヘルシー嗜好、来年に迫った東京オリンピックの開催の影響もあってか、ここ数年、食にまつわるトピックスがメディアをにぎわせている。地産地消やビーガン、サスティナビリティ、オーガニック、エシカル、個食──。もはや私たちは美味しいだけじゃ物足りない。美味しいことは大前提に、いかに環境と身体によい食べものを摂取するかに関心を持つ人が増えている。

ところで、同じ人類とは思えないほど、小さな顔と細いウエストを持つ、女優やアイドルはどんな食生活を送っているのか疑問に思ったことはないだろうか。今回、元AKB48で“神7”と称された、板野友美さんに話を聞く機会を得た。

板野さんは、7月上旬に放送された、大阪グルメを中心に展開されるドラマ『愛しのナニワ飯』(テレビ東京系)に出演。7月31日公開のショートフィルム『乗り遅れた旅人』では、横浜で野菜を育てながら、アートを志す女性を演じている。そんな板野さんの、「食」に対する思いと自身の「料理」について教えてもらった。

インタビュー・文/長谷川あや 撮影/矢野雅之

撮影/矢野雅之
板野友美(いたの・ともみ)1991年7月3日生まれ、神奈川県出身。2005年12月8日、AKB48の1期生として活動を開始。グループの中心メンバーとして活動する。2011年1月26日にソロデビュー。2013年8月25日、約8年在籍したAKB48を卒業。AKB48卒業後はアーティストを中心に活動を続け、現在までにシングル11枚、アルバム2枚をリリース。アーティストとして常に挑戦を続けながらも、近年では、ドラマ出演や主演映画を努めるなど、女優へと活動の幅を広げている。2019年10月9日にリリースするミニアルバムに先駆けて、ドラマ『僕はまだ君を愛さないことが出来る』のオープニングテーマ『君に贈るうた』が8月7日からサブスク・ダウンロードの各主要サイトに配信される。

遅く帰っても自炊を

AKB48卒業から早6年。洗練された美しさに、大人の女性のナチュラルなしなやかさが加わった印象の板野さんに、早速、食生活について聞いてみると、「食べることは、私にとって本当に大切なこと。とくにお肉、焼肉が大好きです!」と即答。巷の20代後半の女性となんら変わらない、食に対する健やかな欲望を口にして、屈託なく笑う。「なにを食べたい?」と聞かれると、必ずといっていいほど「焼肉」と答えてしまうらしい。

「自炊もします。ひとり暮らしを始めた18歳の頃は外食が中心でしたが、22、3歳くらいから、自炊もするようになりました。外食し続けるのはお金もかかるし、体にもあまり良くないな、と考えるようになって。私、何かに集中することが好きなので、料理が仕事の息抜きにもなっているんです。だから、忙しい時、遅く帰宅した時も自炊しますね。決して苦痛ではありません。特に料理が上手というわけではないのですが、自分で調理すると、自分の好きな味付けにできるし、出来立てを食べることができるのがいいですよね」

そんな板野さんの食生活において、非常に重要な役割を果たしているのが、地元・横浜に住む母親の存在だ。「食材はできるだけ国産のものを使うようにしている」のも、母のアドバイスによるものだという。今でこそ、「食べるのが大好き」「食べることが、私を支えているかもしれません」と言って憚らない板野さんだが、幼少期の頃は「すごく偏食でした。牛乳、ヨーグルト、餃子くらいしか食べられなかったんです」。

しかし、成長するにつれ、「給食が食べられないことはなかったので、いつのまにか食べられるようになっていたんですね」。

「特別なことをしたわけではないのですが、(4歳年下の)妹の存在が大きかったかもしれません。すごく食べるので、私も負けずに食べなきゃって(笑)。よく唐揚げの取り合いとかをしていました」