避妊法が普及し日本より出生率の高い海外

私は普段、日本において女性が使えてより確実な避妊法が普及してほしいと日々活動している。その中で一番多い批判やご意見は「この少子化のご時世でそれは難しいね」という反応だ。その度、私は当惑する。

女性の「今は産みたくない」「今は産めない」という気持ちより、とにもかくにも一人でも多くの子供が生まれることが重要なのだろうか? 避妊をして防げるのは、あくまで計画外妊娠、望まない妊娠である。虐待死のうち約半数が望まない妊娠で生まれていることなどを考えれば、それは女性だけでなく生まれてくる子供にとっても大切な政策と分かるはずだ。

確かに、今の出生率が理想の子供の人数より多ければ、避妊具の普及で大きく出生数が減る可能性もある。しかし現在、理想の産みたい人数は1.8人、実際産んでいる人数が1.42人。この数字から分かるように、「産まない女性が悪い」、女性に産む気がないから子供が減っているのではない。むしろ社会的環境を鑑みれば、産みたくても産めていない現状があるのだ。

日本の避妊が圧倒的に男性主体であることを伝える福田さん 写真提供/福田和子

では他国と比較してみよう。内閣府の少子化社会対策白書国連の「Trends in Contraceptive Use Worldwide」によると、現代的避妊法の使用率は日本では56.5%であるが、避妊使用率74.3%のフランスでは出生率が1.92人スウェーデンでも70.4%の避妊使用率で出生率は1.85人と、避妊が普及していても出生率は日本より高い

したがって、ある程度家族計画が熟したのちには、避妊の普及と出生率の低下が関連しているとは言えないことがわかる。女性たちが子供を産みたいだけ産めるようにするには、避妊を制限するのではなく、「産みやすく育てやすい環境」の整備こそが急務なのだ。