7月21日に行われた参議院議員選挙。24年ぶりに50%を割る低投票率で、10代は特に31%も下がってしまった。

さて、選挙運動の中では消費税増税や年金問題が多く争点になっていたが、少子化対策についても議論がなされた。仲には応援演説で耳を疑うような発言もあった。

そもそも「少子化対策」というのが女性を頭から命じて子どもを「産ませる」対策と勘違いしているような失言は多くある。スウェーデン留学時に「日本の性教育や人権擁護のレベルの低さ」に驚愕し、#なんでないの というプロジェクトをたちあげた23歳の福田和子さんに、今回の選挙と過去の発言を振り返りながら分析してもらった。

福田さんは2019年3月に国際基督教大学を卒業。9月からは再び留学予定だ 写真提供/福田和子

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とにかく産めばいいのか

「少子化問題の解決を!」「出生率の上昇を!」

今回の参院選、少子化問題解決を目指す叫びは、候補者たちから、TVから、度々聴こえてきた。文脈にも寄るが、私は大抵この言葉を聞くと、一抹の不安を覚える。というのも、いわゆるリプロダクティブヘルスライツの観点からすると、いわば時代に逆行した姿勢が時に透けて見れるからだ。

リプロダクティブ・ヘルスとは「性や子どもを産むことに関わるすべてにおいて、身体的にも精神的にも社会的にも本人の意思が尊重され、自分らしく生きられること」、リプロダクティブ・ライツとは、「自分の身体に関することを自分自身で決められる権利のこと」である(国際NGO JOICFPHP参照)。

それが大きく提唱されるようになったのは、1994年、エジプトカイロで開かれた国際人権国際会議でのことだった。そこで「家族計画」の意味が大きく方向転換した。それまで「家族計画」といえば、人口問題を解決するためにどう人口を抑制するかが主な論点だった。しかし、そのカイロ会議以降は、個々人が生活や福祉向上のために必要な情報やサービスを選択しアクセスする「権利の話」へと変わった。

一番の功績は子供を作ったこと

今回の選挙期間中、現職女性候補への応援演説で飛び出した一言に注目が集まった。「一番大きな功績は子供を作ったこと」という三ツ矢憲生衆院議員の発言である。私はそれをニュースで聞いた時、頭がクラクラした。女性は国会議員になって6年間勤め上げてさえも、女性にできる最高の仕事、功績は、出産なのかと。どんなに努力しても報われない敗北感でいっぱいになった。

もちろん、子供を産むことはそれはそれで大変尊いことだし、子育ても本当に大変なことで、それを否定するつもりは全くない。ただ、6年間、国会議員として務めた中で最大の功績をある意味プライベートな出来事である出産とするのは、その人が職場で行ってきた努力への冒涜ではないだろうか。また、拡大解釈すれば、本発言は女性全体に対して、どんなに仕事を頑張ったところで結局は子供を産むことが一番大事だし、それ以上にできることはないと堂々宣言されたようなものである。ショックだった。