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親に免許返納させたいなら「夏のお盆がベスト」な理由…専門家が指摘

わが親を加害者や被害者にしないために
志堂寺 和則 プロフィール

「成功したケース」からわかったこと

成功例を一つ紹介しましょう。

足腰の弱ってきた父(83歳)のことが心配で、母と私で返納の説得にあたってきました。でも「本当に心配なの」と何度頼んでも、心配されるような歳じゃない」と、聞き入れてはもらえませんでした。しかし、妹が説得に加わってから光明が…! 

妹は、父の年齢のことや、老いによる体の衰えに関する話題は一切出さず、「お金」のことを交渉のカードに使ったのです。

「お父さん、車の維持費って、年間でどれくらいか知ってる?」

自動車税、保険料、ガソリン代、駐車場代、メンテナンス代、車検代など具体的な数字を挙げて、維持コストを計算して示したのです。35万円でした。その上で、「週3回、スーパーと病院にタクシーで通ってもお釣りが出るよ。その分、他の楽しみのために使ったほうが得じゃない?」と提案したのです。そこから父の態度が変わり、ひと月後に自主返納してくれました(50代・女性)。

 

自主返納に関しては生活環境や本人の性格など個人差の因子が多く、ケースバイケースです。しかし、説得に成功した方々の事例をみると、返納までの過程やポイントには多くの共通点があります。自主返納の説得は、一度こじれると修正に多くの苦労をともないます。早めに多くの事例と効果的な手順を知っておくことが、成功への近道といえます。

『免許返納セラピー』980円(税別)