大学生のインターン参加が急増した結果、ゼミ合宿ができなくなった話

長い就活で失われるもの
藤田 結子 プロフィール

就活14ヵ月間は長すぎる

インターンが就活の一部となり、今後、3年の夏合宿をすることは難しくなりそうだ。それはそれでいい。学生にとっても、夏期休暇中に就業体験をすることは、ミスマッチを防ぐ上で有益である。私自身もインターンシップ参加を学生に勧めてきた。でもそれは、インターンシップが学業を犠牲にしないという条件であればだ。

リクルートワークス研究所(2015)の報告書によれば、アメリカにおけるインターンシップは、大学3年生が最も多いという点で日本と同じだが、日本以上に正社員の本採用に直結している。

そしてもう1つ異なる点は、学生は、主に夏期休暇を利用して、6週間~12週間に渡る長期の就業体験をすることだ。さらに5ヵ月間、7ヵ月間といった長期のインターンシップに参加するためには、学生は大学を1学期休学しなければ難しいという。

なぜなら、アメリカのトップ・中堅大学では、学期中は大量の文献を読み、学業に集中しないと単位、学位を取得しにくいという事情があるからだ。

一方、「新卒一括採用」の日本では、大学3年時に一斉にインターンシップに参加しはじめる。

〔PHOTO〕gettyimages

就職コンサルタントの福島直樹氏は、学生も人事も「『14カ月間』長期化する就活でヘトヘト」という記事を書いている。

それによると、現状の就活は大学3年の5月に就職ナビへの事前登録が始まり、夏、秋、冬のインターンを経て、保守的な日本企業では大学4年6月に内定が出て終わる。早期に就活を終える学生もいるが、大学4年の6月まで継続する人も多い。この場合、就活はなんと実質14ヵ月間も継続することになる、という(4)

しかも、就業体験とはいえないような、1~3日間程の“インターンシップ”が数多くある。秋に新学期が始まっても、「10月も11月も半数近くの学生がインターンシップに参加している」という(5)

 

学期中、アメリカの学生がせっせと勉強している一方で、日本では学生に就活ばかりさせている状況になってはいないだろうか。

本務校や非常勤先の大学の学生と接していると、学業を優先するどころか、インターンシップや囲い込みで授業を休む者も少なくない。「面接のため休みます」「内定した会社でアルバイトがあるから休みます」と堂々と伝えてくれたりもする。