大学生のインターン参加が急増した結果、ゼミ合宿ができなくなった話

長い就活で失われるもの
藤田 結子 プロフィール

「お急ぎください もう採用活動は始まっています!」煽るメールが200通

そこで、本務校や非常勤先などあちこちで、学生たちにインターンシップの状況を聞いてみた。すると、就職情報会社から、毎日何通もメールが送られてくるという。

「メールボックスにすごいありますよ。200通くらいのメール」「メールを見ると不安になります」「僕は無視していますけど」。届いたメールを見せてもらうと、商品の勧誘と見間違えるような、煽り文が並んでいた。

「お急ぎください もう採用活動は始まっています!」
「*就活ルール撤廃* その影響によりすでに内定を出している企業も・・・ そこで、大手内定実績を誇る“特別プログラム”をご用意しました!」
「激戦企業から【サマーインターン特別選考枠】や、【シークレットセミナー】などの個別案内が届く○○のご紹介」

これでは、学生たちも不安になるだろう。

〔PHOTO〕gettyimages

東京大学・本田由紀教授(教育社会学)は、大学在学中の早期から就活を開始することは、「他国には見られない日本独特の慣行である」と以前から指摘していた(1)。夏合宿の予定も立てられないほど、さらに早期化しているようだ。

このような状況から、「政府は、2021年春に入社する現3年生から適用される新ルールで、採用に直結するインターンシップの禁止を経済界に要請する方針を固めた」と朝日新聞が報じた(2)。就活の早期化・長期化を食い止める狙いだ。

 

だが実際には、少なくない企業が早期囲い込みのため、インターンシップで内定を出している。ある学生たちは次のように教えてくれて、その場にいたみんなが笑った。

「インターンの募集要項とかメールに『このインターンシップは本選考とは関係ありません』って必ず書いてあるんですよ。でも、そんなの嘘だってみんな知ってますよ。アハハハ(笑)」