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グーグル、フェイスブックが大ピンチ?「GAFAM包囲網」が強まるワケ

追い詰められる「ニュー・モノポリー」
グーグル、アマゾン、フェイスブックなど、ネット領域や株式市場で圧倒的な存在感を誇る「GAFAM」。しかし一部のプラットフォーマーによる寡占状態の高まりは、「政治の季節」真っ只中の米国において、保守・リベラル双方からの攻撃を招いている。
巨大になりすぎた「ニュー・モノポリー(新独占企業)」は、はたして解体の憂き目にあうのだろうか? 米国の投資運用会社で働いた経験があり、『マネーの代理人たち』の著書もある小出・フィッシャー・美奈氏が、追い詰められつつあるプラットフォーマーの行方を描き出す。

ネット独占企業への不安と恐怖

ビットコインの動きが悩ましい。

年明けの4000ドル割れから6月までに3倍の1万2000ドル以上に跳ね上がったと思ったら、今度は1万ドル以下に急下降。仮想通貨のチャットルーム(25日)も、「最後のサマーセールかも」「がっつり買います」という強気派と、「下げだwwwwww」「損切りしようか悩み中」という弱気派に分かれる。値動きが気になってなかなか寝られない個人投資家も多いようだ。

 

嫌気されているのが、当局の規制だ。今月17日の米議会上院公聴会では、フェイスブックが提唱するデジタル通貨「リブラ」が民主・共和双方の議員から叩かれ、ビットコインが16%下落した。

今月30日にも仮想通貨規制についての上院公聴会が予定されており、果たしてこれらが仮想通貨が幅広く認知される通過儀礼となるのか、それとも規制に阻まれて普及がスローダウンするのか、市場は見極めかねている。

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規制に神経質になっているのは仮想通貨だけではない。この24日、米国司法省がグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン(4社の頭文字を取ってGAFA、米国ではFAAGとも呼ばれる)に対して、反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)違反の可能性をめぐる調査を開始すると公式に認めた。

気がついたら、我々の生活はこれらたった数社のサービスにどっぷりと依存している。

少し前にテクノロジーメディア「ギズモード」の女性記者が自ら実験台となって、果敢にもGAFAにマイクロソフトを加えた5社(GAFAM)のサービスを使わない暮らしに挑戦したことがあるが、すぐに社会から孤立した「仙人」のような生活になってしまった(参考:さよならGAFAM:5社一気にブロック→地獄です)。

ノキアのガラケーでは友人に満足に連絡も出来ず、通勤中の車内での音楽も、ネットフリックス、Hulu、Youtubeの動画もNG。仕事はSkypeから電話取材に切り替えたが、今度はそのファイルが送れない。家族からは早く元に戻してほしいと懇願され、結局GAFAMなしでは満足な社会生活は送ることは困難だと結論付けた。

こうした中、得体の知れないデジタル未来に対する漠然とした不安や、ネットを支配する企業に対する警戒心も世の中にじわじわと広がっている。

例えば、アマゾンの音声認識AI、アレクサについての「恐怖体験」も複数報告されている。アレクサが夜中に突然笑い出したとか、アレクサが勝手に自宅での夫婦の会話を録音して他人にその音声データを送ってしまったケースもあったそうだ。AIが周囲の雑音や会話の文脈に関係のないキーワードに反応して誤作動してしまったというのだ。

中にはアレクサがすでに亡くなった人の名前を呼んでナイフを勝手に注文しようとしたとか、創作に違いない「デジタル怪談」もネットには出回っている。