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米中貿易戦争の先行き

米ホワイトハウスは7月24日、米通商代表部(USTR)のロバート・ライトハイザー代表とスティーブン・ムニューシン財務長官が中国の上海を訪れて、同30~31日の2日間、劉鶴副首相らと閣僚級貿易協議を行うと発表した。5月10日にワシントンで開かれた米中閣僚級協議が決裂して以来のことである。

6月29日に大阪で開催された米中首脳会談で当面の追加関税棚上げと協議再開の「一時休戦」で合意したことを受けてのことだ。

 

日本を含む世界の主要金融市場関係者は肯定的な反応を示したが、果たして米中貿易戦争の先行きにとって明るい兆しと言えるのだろうか。答えは否である。

米国向けの直接投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS。議長の財務長官以下、国務長官、国防長官、商務長官、司法長官、国土安全保障長官、エネルギー長官、USTR代表などで構成される)の大幅な権限強化を行うため昨年8月に成立した「外国投資リスク審査近代化法」(FIRRMA)は来年2月に完全施行される。

経済産業省が5月に作成した非公開資料「米中対立と日本企業へのリスク」をベースに概略を説明する。国家安全保障の観点から対内直接投資を審査するための政府機関がCFIUSである。FIRRMAの特色は幾つかあるが、その中でも注目すべきは(1)審査対象の拡大、(2)特定取引事前審査の義務化、(3)審査の考慮要素の追加、(4)同盟国との情報交換の可能化、の4点である。

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