あなたの赤ちゃんに「ジュース」を飲ませてはいけない4つの理由

肥満、歯、将来の味覚にも悪影響?

結果を要約すると、1日あたり180ml以上の100%フルーツジュースを習慣的に飲むと、1~3歳児ではBMIが上昇し、7歳以上ではBMIが変わらない、というものでした。

この研究から、①1〜3歳児は上限量(〜120 ml/日)を超えてフルーツジュースを飲むべきではない、②7歳以上では180〜240 ml/日くらいであれば肥満のリスクには影響がなさそう、と言えます。

毎日飲むと、酸蝕症の率が1.2倍に!

「果汁を飲みすぎると歯によくない」と聞いたことがある方がいるかもしれません。これにも科学的根拠があり、フルーツジュースの摂取と酸蝕症(飲み物や胃酸などによって歯が溶ける状態)の関連性を調査したシステマティックレビューとメタ解析の結果があります(J Dent. 2015;43:865-75)

この研究では、7つの研究結果を統合して解析していますが、フルーツジュースを毎日コップ1杯以上飲む7歳以上の小児は、酸蝕症があるオッズが1.2倍ほど高いと推定されています。

酸蝕症の形成にはフルーツジュース以外にもさまざまな要因があり、フルーツジュースはあくまで1つの原因にすぎません。

酸蝕症にならないためには、歯磨きをする、漫然と甘いものを飲まない・食べない、歯科に受診してフッ素を塗ってもらう、フッ素入りの歯磨き粉を使用する、などが重要でしょう。

フルーツそのものなら与えてもいい

1歳未満の小児への果汁の投与の悪影響をお伝えすると、必ずといっていいほど「果物そのもの(果肉)はどうですか?」という質問を受けます。

 

基本的に、果肉は適切な量であれば1歳未満でも摂取して問題ないと考えられています。

厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドによると、野菜と果物は以下のように目安量が示されています。

・7〜8ヵ月:20〜30 g

・9〜11ヵ月:30〜40 g

・12〜18ヵ月:40〜50 g

大事なことは、乳児期からできるだけ野菜や果物もバランスよく食べるようにすることです。

1歳未満の乳児の野菜・果物摂取が、6歳時点の野菜・果物の摂取量にどのくらい影響したかを見た研究があります(Pediatrics. 2014 Sep;134 Suppl 1:S63-9)。この研究によると、生後10ヵ月時点で野菜や果物の摂取量が少ない乳児は、6歳になった時も野菜や果物の摂取量が少ない傾向にありました。

1歳未満から果物や野菜を離乳食に取り入れて、バラエティー豊富な食事を与えることが重要です。

デメリットを覚えておこう

これまでご紹介してきた報告は、観察研究の結果の寄せ集めが多く、断言するのは難しいのですが、果汁・フルーツジュースのデメリットを知っておいても良いでしょう。以下のようにまとめておきましたので、役立てていただければと思います。

・栄養面でのデメリットが多い(エネルギー、鉄分、亜鉛不足)

・乳児の体重増加不良の原因になりうる

・1歳以降は小児肥満のリスクになりうる

・酸蝕症のリスクが上昇する

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