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来たる10月の鉄道運賃「値上げ」、賢くお得に乗り切る方法

運賃・料金制度を理解すれば怖くない
土屋 武之 プロフィール

列車に乗る日ではなく、きっぷを購入した日の運賃・料金が適用されるのは、なぜだろうか?  不公平だと思うかもしれない。

しかし、これは鉄道の運賃・料金制度に基づいている。その根本となる法律が旅客営業法だ。その第十五条では、旅客は列車に乗車する前に運賃を支払い、乗車券を購入することが義務づけられている。

乗車券には契約内容が厳密に記されている

きっぷを買うということは、所定の金額を支払った見返りとして、乗車駅から下車駅まで運んでもらう「契約」を、旅客と鉄道会社との間で結んだということ。手にしたきっぷは、契約の証明となる有価証券なのである。そのためきっぷには様式が厳密に定められており、有効期間、乗車区間、運賃・料金などの契約内容が明示されていなければならない。

乗車日がいつであれ、旅客営業規則という約款によって定められた、契約段階における運賃・料金が適用される。「きっぷを購入した時点」で契約は完了。対価の支払いも完了している。あとは鉄道会社が輸送サービスを提供するだけであるという理屈なのだ。

運賃・料金の改定は、すなわち約款の改定でもある。契約が済んでいる以上、その後、改定されたとしても、それ以前の契約に対して、さかのぼっては適用されない。

 

インターネット予約に要注意

昨今、インターネットを通じて鉄道会社の予約サイトから乗車券や特急券を購入することも一般的になった。その場合、前売りを活用するにしても注意が必要だ。

JR東日本の「えきねっと」では、新幹線や特急列車の座席を予約したとしても、その段階では、単に「きっぷの購入を約束した」というだけにすぎない。決済日、つまり旅客が対価を支払ってJR東日本との契約が結ばれるのはいつかというと、「駅で、予約した乗車券や特急券などのきっぷを受け取った日」だ。

仮に9月1日に10月1日の東北新幹線の特急券を予約したとしても、10月1日に駅できっぷを受け取れば、改定後の運賃・料金が適用されてしまう。この場合、9月30日までに受け取らないと損をする。