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中毒性が高すぎる『あなたの番です』が2クールになった裏話

先の展開を見据えている

口コミとSNSが流れを変えた

日本テレビの作戦勝ちだった。今年4月に始まり、9月まで放送される連続ミステリードラマ『あなたの番です-反撃編-』(日曜日午後10時半)が大成功していることだ。放送期間を異例の2クール(3ヵ月×2=6ヵ月)にしたことが功を奏した。

連ドラは通常、1クール(3ヵ月)なのは知られているとおり。2クール作品は日テレにとって25年ぶりだった。不評であろうが、6ヵ月間続けなくてはならないのだから、賭けだったに違いない。

日本テレビ『あなたの番です-反撃編-』HPより

ウィークデーの始まりを翌日に控えているため、日曜日の夜はそう簡単には視聴率が取れないが、7月14日放送の第13話は10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録した。初めて2桁の大台を超えたわけだ。日テレ系の動画サイト・Huluの再生回数も総合順位でナンバーワン(7月26日現在)。SNSでも話題をさらっている。

4月14日の初回の視聴率は8.3%とまずまずの視聴率だったが、不思議と厳しいドラマ評が少なくなかった。「残り半年もあるのに、どうする」などと指摘する評もあった。

だが、口コミとSNSが作品を後押しする形で、徐々に視聴率と評価も高まっていった。そして、第10話が放送された6月16日には「#あなたの番です」がTwitterの世界トレンド1位になったのだ。

 

「ながら視聴」は無理

この作品は脚本の完成度が高く、出演者もうまい人ばかりなので、日テレは最初から成功を信じて疑わなかったかもしれない。一方で、この作品の「分かりやすくないところ」もヒットの要因だったのではないか。

近年、スマホをいじりながら見ても十分意味が分かる単純明快な作品が多い。だが、この作品は「ながら視聴」が難しい。いや、無理だ。

伏線がいくつも張りめぐらされているし、物語の中心にいる登場人物が多いので、放送中は画面から目が離せない。その言動を注視していなくてはならない登場人物は20人を超える。そんな複雑な物語を可能にしたのも2クール作品だからに違いない。