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れいわ新選組の底力を、ポピュリズム批判だけでは見誤る「真の理由」

これは現代の「一揆」かもしれない

「ポピュリズム」の裏にある必然

今回の参院選では「れいわ新選組」や「NHKから国民を守る党」が思わぬ健闘を見せ、世間を驚かせた。

特に「れいわ」の躍進については、ついに日本でも欧米と同様に「左派ポピュリズム」政党が登場したとの議論が起きている。だが、ポピュリズム的な傾向そのものは、多かれ少なかれどの政党にも見い出せる流行のようなものであり、「左派ポピュリズム」という視点のみでは、今起こっている自体の深刻さを正確に言い表すことはできないだろう。

重要なのは、これらの現象の良し悪しを問うことよりも、構造的な必然性に目を向けることである。

これらは、わたしたちの「徹底的に個人化された生活」と「情報環境への過剰接続」が化学反応を起こして生み出した現象だ。万物がフラットなコンテンツとして消費される中で、政治さえも「コンテンツ」のひとつに過ぎなくなった――そのような新しいゲームのルールのもとで、古き良き「政治活動」はかつてない試練にさらされている。

 

政治のエンタメ化

「政治を面白く」というキャッチフレーズを掲げる「れいわ新選組」代表の山本太郎氏は、実際に街頭演説やインタビューなどで有権者の関心を引くための〝仕掛けづくり〟を意識していることを「ネタばらし」している。「政治のエンタメ化」を、「あえて」実行するというわけだ。

「れいわ新選組」候補者の街頭演説を「れいわ祭」と銘打ち、「参加型のエンタメ」感を打ち出したことは、まさにその実例と言える。

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山本氏は、「エンタメ要素」を盛り込んだ宣伝戦略が、費用対効果から言っても、最も効率的に党勢を伸ばす方法であることを理解している。

沖縄県出身で創価学会員の野原善正氏を擁立し、誰もが矛盾を感じている「公明党」とその支持母体である「創価学会」のズレを、参院選という大舞台で公明党代表・山口那津男氏との「ガチンコ勝負」として具現化する――これはほとんどプロレス的発想だ。

いみじくも「NHKから国民を守る党」代表の立花孝志氏が言ったように、「真面目なことを不真面目」にやらないと誰も注目しないのである。NHKの政見放送で、候補者たちがNHK局員の不祥事を暴露しまくり、口々に「NHKをぶっ壊す」と叫ぶ姿を痛快に感じた有権者も多かっただろう。