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異常猛暑でCO2削減に驀進する、ドイツ人の「危うい思考回路」

そのエネルギーはちょっと怖い

「地球が滅びる!」

ドイツで現在、連日、トップニュースとして人々の焦燥感を募らせているのが地球温暖化だ。この10年以内に、CO2を減らすための決定的な措置が為されなければ、取り返しのつかないことになる!「地球が滅びる!」「もう時間はない!」と、どこを見ても危機的ニュースが満艦飾。

その不安に輪をかけるかのように、今週は、この夏2度目の異常猛暑がやってきた。ドイツ全土がかんかん照りで、24日の木曜日は40.5度の新記録が樹立され、25日は42度まで上がるという予想。

20年前までは、ドイツで40度など想像さえできなかった。温暖化は、事実なのだ。

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こうなると、もちろん政治でも、CO2削減は最重要案件。一般国民の頭の中でも警報がけたたましく鳴る。「どうにかしてCO2を削減しなければいけない!」という必死の思いが、今、ドイツ国民の心を一つに繋いでいる。

最近ではそれが高じて、飛行機で近距離を飛ぶこと、豪華客船でのホリデー、また、肉を食べること(酪農も多大なCO2を排出するらしい)までが罪悪であると叫ばれ、しょっちゅう飛行機に乗っている私など、すでに肩身が狭い。

また、あちこちの都市でディーゼル車の走行も禁止され始め(これは窒素化合物の排出のため)、この調子では、いったい、これから先もどんな禁止事項が飛び出すかとヒヤヒヤだが、「人類は生活様式を変えなければいけない!」のだ。

 

ドイツ人が一致団結して同じ方向を見始めると、そのエネルギーはちょっと怖い。

しかも、この件に関しては、政治家もさることながら、主要メディアが熱心なので反論は許されない。地球の温度の変化は、その傾向も原因も、もう少し長いスパンで見なければわからないという声もあるが、そういう疑問を呈するチャンスさえない。

その結果、環境のため、CO2削減のためというかけ声の下、緑の党は空前の飛躍を遂げ、ドイツは国中が濃い緑色に染まっている。