7payだけじゃない!大企業が「システム開発」で失敗する必然的理由

発注側が考え直すべき「常識」とは
永田 豊志 プロフィール

自前主義の時代は終わった

上記のようなIT業界の構図に加え、技術変化の激しい今の時代に、ITサービスの開発を依頼するのであれば、なるべく小回りがきく、小さな専門家たちに任せるのが得策だと思う。

ところが、日本企業においては、トップがITに疎く、インハウスのエンジニアがろくにいないという状況が少なくない。その結果、「我々には分からないから、とりあえず大手に任せよう」という悪循環が発生しているように思える。

 

しかし、いよいよ企業側(発注側)もITやサービス開発への理解を深め、認識を改めなければならない時が来た。

それは単純に社内にエンジニアやITスペシャリストを多く抱えよということではない。

むしろ、これからは一社でやるという考え方を捨てなければ、良いサービスを作っていくことは難しくなるだろう。

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これまで、システムやサービスの開発は“自前主義”が良しとされてきた。

たとえばサーバーであれば、かつては自社にデータセンターを構え、24時間体制で監視してきた。自社ですべてを負担することで高いセキュリティが保たれ、技術の流出も防げると考えられてきたからだ。

しかし、現時点では、最もセキュリティや脆弱性がアップデートされているサーバーは、アマゾン社のクラウド型サービス・AWS(アマゾン ウェブ サービス)だというのが現実だ。

専門外の分野に必要以上に開発費や人件費をかけて、自前でやろうとすることは、世の中の流れに逆行するスタイルであると言える。

コスト面に加え、品質面や納期の面でもビハインドする可能性が高く、クラウド型のサービスを利用するメリットの方がはるかに大きいのだ。