7payだけじゃない!大企業が「システム開発」で失敗する必然的理由

発注側が考え直すべき「常識」とは
永田 豊志 プロフィール

一方、納品後の継続運用を目的とするSaaS企業は、日頃から変更や改善が当たり前のアジャイル式の開発環境にある。

 

少人数のチームで仕様書から開発までを一貫して担うことで、日常的にコミュニケーションがとりやすく、さまざまな変更に対して機敏かつ柔軟に対応できる。

短期間でモックアップを作り、納品までにチーム内で何十回とレビューやアップデートが繰り返されるので、もし何か仕様上の問題が見つかっても、関係者ですぐに仕様を見直したり、改善施策を打つことが容易だ。

つまり、従来のSIerへの丸投げ的な開発は開発コストと時間がかかる

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現に、当社で開発している金融機関向けオンライン本人確認サービス「Protech ID Checker」を例に導入検討企業にヒアリングした際に、同様のシステムを大手のSIerに見積もり依頼すると当社の10倍以上の予算をふっかけてきたという回答が複数あった。

さらに、納品とそれにかけた工数がゴールとなるSIerにとって、問題が起こった場合の対応もスピーディに対応することが構造的に難しい

逆に、我々のようなSaaS提供企業にとっては、対応スピードこそが顧客満足度を支える重要なポイントである。重要なのは、発注する人と作る人の距離がどれだけ近いか、だ。