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7payだけじゃない!大企業が「システム開発」で失敗する必然的理由

発注側が考え直すべき「常識」とは
今月始めに大規模な不正利用が発覚し、いまだサービス復旧のメドが立たない「7pay」問題。だが、今回のトラブルは、他の大企業のシステム開発においても起こりうると指摘する人物がいる。SaaS型のITサービスの開発を行うフィンテック企業・株式会社ショーケースなどで代表を務める永田豊志氏が、大企業のシステム開発における「失敗の本質」について語った。

7pay騒動の論点

リリース直後から第三者による不正利用が発覚し、いまだサービス停止状態が続いている「7pay」騒動。

二段階認証やメールアドレス認証のセキュリティ面に不備があったことにより、身に覚えのない利用が行われるなどの被害が発生した。

さらに、謝罪会見では幹部の“ITオンチ”ぶりが露呈し、世間を驚かせた。ITサービスにおいて、ごく当たり前と言える仕様を7payはどうして見逃してしまったのか。

セブン-イレブン「7pay」公式サイトより

今回、7payの開発を請け負った会社名は明かされてはいないが、同傘下の総合ショッピングサイト「オムニ7」の基盤がNECやNTTデータ、野村総合研究所、オラクルなど大手企業のチームアップにより開発されていることから、7payに関しても関連企業が複数参加して作られているのではないかと予想できる。

ただ、今回の騒動の論点は、特定の企業における技術的な責任問題に留まるのものではなく、日本の大手企業におけるシステム開発の縮図が表れたもっと根本的な問題であると強く感じる。典型的な例として、かつて3銀行が対等合併して、みずほ銀行が発足した際、各々のお抱えシステム会社がバラバラにシステム統合を行ったために、18年ほどもかかってしまった上に、途中で大規模な障害を複数回起こしてたケースも思い出される。

今後、発注側と開発側の両者がそれぞれのスタイルを変えていかない限り、今回のような問題は7payだけに留まらないだろう

 

私は現在、SaaS型のITサービスの開発を行うフィンテック企業・株式会社ショーケースと、その子会社である事業系ベンチャーキャピタル・株式会社ショーケースキャピタルの2社の代表を務めている。

ショーケースでは、金融業界を中心とする大手企業へSaaS型のITサービスを多数提供しながら、ショーケースキャピタルでは国内外の最先端の技術スタートアップへの投資事業を行なっている。

この記事では、ソフトウェア開発における当事者と、開発企業へ投資をする側としての2つの立場から見える騒動の根源について触れたい。