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反発と羨望が入りまじる「香港デモ」中国社会の複雑な受け止め方

「奴隷のままでいたい」と願っている?

劉暁波しのび海に献花 

7月13日、2年前に亡くなった中国の民主活動家、劉暁波を追悼する活動が神戸と大阪で開かれ、自分も東京から参加した。

大阪で活動する友人の作家、劉燕子(リュウ・イェンズ)さんが主催し、在米の作家の余杰(ユィー・ジエ)氏も、家族とともに滞在先の台湾から訪れた。

余さんはユリの花を、残りの参加者は小さな白い花を手に持ち、明石大橋の下、孫文記念館「移情閣」のある舞子公園から海へと献花した。これは劉暁波が死後、海に散骨されたことから、劉暁波に届けとの思いだった。その後大阪で30人ほどが参加した記念集会が開かれ、余氏、劉さんが劉暁波との思い出を語り、音楽や詩の朗読などのパフォーマンスもあった。

 

劉暁波の追悼活動は同日、香港でも行われたが、中国本土(以下「中国」とする)では一切の追悼活動どころか、微信などSNS上の劉氏についての書き込みはなかった。

共産党の一党独裁廃止などを訴えた民主化宣言「〇八憲章」を起草し、2010年にノーベル平和賞を受賞したが、中国政府により投獄中に死去した劉暁波について語るのは、中国ではいまだ政治的に危険なことであり、当局も監視の目を光らせていた。

2年前に死去した時はそれでも、人々は遠回しな表現により追悼の思いを表現したが(本コラム参照)、今回SNSを見る限りではそうした動きはなかった。

ネット上の沈黙といえば、香港で6月以降続いている、犯罪被疑者の中国への移送を可能にする「逃亡犯条例」改正案への反対デモも、一時は参加者が200万人(デモ主催者側の発表)にも達したが、中国のSNS でデモについて語られることはほとんどない。

中国のネット空間では香港に関する情報が高度にコントロールされており、例えば検索サイト「百度」では7月21日夜、デモ隊が中国政府の出先機関、中央駐香港連絡弁公室(中連弁)を襲撃した事件は報じているが、同日夜、香港北西部の地下鉄元朗駅で、親中派議員とつながりがあるとされる、白衣を着た暴徒が乗客やデモ参加者を襲撃した事件について、検索しても関連ニュースは表示されない。

この結果、中国国内でこの問題へのネット上の議論は政府系メディアが誘導する「外国勢力が独立派を扇動した暴力破壊行為」といった批判に傾いている。

元朗の襲撃事件でもフェイスブックでは事件の映像が次々と公開されていたが、フェイスブックは中国ではアクセスできない。こうした深刻な情報のギャップが存在する中で、中国の人々は実際のところ、香港の運動をどのように見ているのだろうか?

余杰氏に今回のデモについての中国の受け止め方を聞いたが、「中国にいる友人に聞いてみたが、香港の人々が何に反対しているのか、ほとんど知らないし、支持している人も少ない」とのことだった。そして彼は19日、台湾のネットメディアに「中国人はなぜ香港人の抗議活動に反対するのか」という文章を発表、この中で次のように書いている。