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MMT(現代貨幣理論)が、日本経済を「大復活」させるかもしれない

MMT提唱者・ケルトン氏が明かした
小川 匡則 プロフィール

インフレもデフレも防ぐ

ケルトンはこう説明する。

「政府にとって財政が制約になるわけではない。何が制約になるかというと『インフレ』です。インフレは最も注目すべきリスクです。貨幣量は使えるリソースによって供給量が決まります。もし支出が需要を上回ればインフレになる。それはまさに気にするべき正当な制約なのです」

「インフレをどうやって防ぐか」、というのは同時に「デフレをどう防ぐか」を考えることでもある。つまり、経済とは「インフレもデフレも過度にならないちょうどいい状態を維持させるための調整を行うことである」というのがMMTの柱である。

 

ここでケルトンは一つの図を示した。

「経済」は洗面台のシンクに例えることができる。シンクに溜まっている水が「お金」である。これは水が多くてシンクから溢れている状態だ。

ケルトンは言う。

「水が溢れているのは、インフレの状態です。税金はその水を減らすためのものなのです。税金の目的は所得を誰かから奪うことです。なぜ、支出能力を減らすのか。それはインフレを規制したいからです。つまり、徴税というのは政府支出の財源を見つけるためではなく、経済から支出能力を取り除くためのものです」

つまり、税金とはインフレを抑制するための調整機能として大きな役割があるのであって、予算の財源ではないのだ。

ケルトンによれば、インフレを抑制する手段は他にもある。その一例として「規制緩和」を挙げた。

「例えば石油ショックで石油価格が高騰した際、規制を緩和し、天然ガスを使うようになった。その結果、石油価格も下がった」

政府は適切なインフレ率を維持するために、インフレが過度になりそうであれば「増税」、「規制緩和」などの政策を駆使するべきだということだ。