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英国領時代に戻りたい…香港デモに参加する若者が抱く「反中意識」

最前線を取材して見えた本音

参加者の生の声を聞きたくて

6月9日、逃亡犯条例の改正案をめぐる大規模な抗議デモが香港市内で行われて以来、今日にいたるまでデモは過激さを増すばかりだ。

7月1日のデモで立法会に突入したデモ隊が残した痕跡

この条例は、香港が犯罪人引き渡し協定を締結していない国・地域の要請に基づいて、容疑者引き渡しを可能とするもの。可決されれば、中国と犯罪人引き渡しができるようになる。英国領だった香港が中国に返還されてから続く「一国二制度」が、事実上崩壊することになるのではと懸念が高まり、多いときで200万人もの人々が通りに出て、条例や香港・中国政府に対して抗議を続けている。

香港では、これまで2014年や2017年にも、傘を差したデモ隊が市内を行進して政府に抗議する大規模な「雨傘運動」が実施されてきたが、私はこれまで香港のデモに関する取材をしたことがなく、訪れたことすらなかった。

もともと私自身、中東方面で取材することが多かったが、これまでに見たデモに類を見ない規模の大きさと、参加者たちの真剣な表情に圧倒された。今回、知人の紹介で知り合った女性が現地でデモに参加しているのを知り、参加者たちの生の声を聞きたいと思い取材を決断した。

 

私が香港を訪れたのは、7月4日。この日にデモが行われる予定はなかったが、香港が中国に返還されてから22年目となる同1日に、香港政府の立法会前で再び大規模なデモが行われたばかり。このデモでは、立法会に突入して占拠しようとした一部のデモ隊が、警察と激しく衝突し、多数の負傷者が出ていた。まずは、その現場を訪れてみた。