視界に入るすべての土地を買い上げる徹底ぶり

見渡す限り誰もいないビーチに「これこそが贅沢」とゲストは口を揃える。景観を守るため、対岸の土地すらも取得した。

ニヒワトゥの数ある魅力の中でも、重要な位置を占めているのがロケーション。クロードは、観光産業が確立されておらず、旅そのものの本物感と解放感を感じられ、ある意味「世界の果て」である場所を求めて、モルディブやタヒチをはじめ世界中を旅しました。

そして、ついに見つけたスンバ島の手つかずの海と浜を主役に、ドラマチックな景色を最大限に引き立てることができる空間構成を考えました。

これまでに私が訪れたフィリピンのアマンプロや、タイのソネバキリ、バリ島のアヤナリゾートのビーチも、透明の海といい、真っ白な砂浜といい、見事でしたが、ニヒワトゥのビーチは素朴で見渡す限り何もなく、誰もいません。これこそが贅沢と、ゲストは口を揃えます。ゲストとスタッフを除いては、時折地元の漁師が魚を取りに訪れるのみの完全なプライベートビーチ。ハイエンドとは「占有」だと改めて感じさせられます。

景色の確保、保全だけのために、クロードは広大な土地を取得せねばなりませんでした。
「たとえば対岸に安っぽいホテルができたりするような、僕のビジネスを破壊するようなリスクを回避するために、視界に入るすべての土地を買い上げて『崖』を作った」という徹底ぶり。スタッフ総出でビーチを掃除し続け、浜辺に外部者が入ってきたら警察を呼ぶなどの努力を重ねた結果、1キロ以内の住人以外は入ってこなくなりました。
「一般観光客を迎えたらゴミを撒き散らされて終わりだからね。それに付き合っていたらとても今の環境は維持できない。だから僕は、エクスクルーシブに特化したんだ」