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宮迫・亮が大暴露した吉本とテレビ局の「危うい関係」その来歴を探る

どんな「相互依存」があるのか

反社会的な組織のイベントなどに参加していたとして吉本興業から契約を解消された「雨上がり決死隊」の宮迫博之氏と、同じく謹慎処分中の「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮氏が揃って記者会見を行った。

会見では、吉本興業側から、(会見をしないよう)圧力をかけられていたことや、テレビ局が株主なので大丈夫だと説明されていたことなどが暴露された(吉本側はそのような趣旨ではないと説明)。

これまで芸能界に絶大な影響力を行使してきた吉本興業だが、旧態依然とした体質が何も変わっていないことが明らかとなった。近代経営と古いムラ社会が共存する吉本興業の現状とテレビ局との関係について考察する。

 

芸人が闇営業・直営業せざるを得ない理由

宮迫氏と田村氏は、会社を通さずに直接、仕事を受ける、いわゆる「闇営業」を行っていたとされる。今回の問題は、すべてこの話に起因しているのだが、そもそも闇営業という奇妙な言葉は何を意味しているのだろうか。

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芸能界というのは大衆社会の中から自然発生的に出来上がってきた産業なので、明確な契約がないまま仕事を引き受けるなど旧態依然とした商習慣が色濃く残っている。タレントや芸人は芸能事務所に所属しているが、従業員ではないので、法律上は(明確な契約は存在していないものの)個人事業主ということになる。個人事業主であれば、事務所の仕事以外はやらないという取り決めがない限り、個人的に仕事を受けてもよいはずだ。

もっとも所属事務所とタレントは原則として専属契約なので、複数の事務所に所属したり、勝手に他の仕事を入れることはできないことがほとんどである。だが、ある程度の範囲までなら黙認するというのがこれまでの商慣習だったといってよい。

その理由は、個人的な仕事を許可しないと、売れていないタレントを抱えることができなくなるからであり、宮迫氏が「若手の芸人が育たなくなるので、事務所を通さない仕事を禁止しないで欲しい」と発言していたことにはこうした事情がある。

さらに言えば、個人的に仕事を受けて人脈を広げることは、タレントや芸人の「芸の肥やし」になると認識されていたことも大きいだろう。良い悪いは別として、昭和の時代は、大物の芸能人に資金を持つ有力者がバックに付くのはごく当たり前のことであり、そうした人脈を開拓できることも芸能人の才能のひとつとされた。