年金は巨大な「国営ねずみ講」だから、負の所得税に一本化すべきワケ

最後は踏み倒される
大原 浩 プロフィール

胴元の役人たちが食い荒らした

ところが、採算や将来のことなど考えもしない官僚・役人、さらには政治家によって「今こんなに金が余っているんだから……」という浅はかな考えで、現在のわれわれが受け取るべき資金を「年金ナントカ」と呼ばれるような多種多様な事業でばら撒いてしまった。

もちろん、官僚・役人・政治家は、国民に還元しようなどと思ったわけでは無い。その資金をばら撒くことによって、政治家は票を、官僚・役人は自分たちの天下り先を大量に獲得したのだ。

したがって、現在の日本が抱える年金問題のかなりの部分は、彼らの悪行によるものだ。しかし、数十年前に始まったねずみ講の胴元が湯水のごとく使った資金を取り返すのが困難であるのと同様に、悪徳官僚・役人・政治家が奪った資金を国民が取り返すことなどできない。我々国民の声はあの世までは届かない(もし届いても返事は無いだろう……)。

 

もちろん、このような問題は当時から識者が指摘していたのだが、「どうせ俺たちが死んでから問題になるだけさ」と高をくくって何もしなかった。そして彼らの思惑通りにことが運んでしまったのである。

ちなみに、国民健康保険も実際に活用できるのは、高齢になって病気がちになってからという意味で、年金と同じねずみ講である。

また、現在、かんぽ生命の問題がクローズアップされているが、「国営」時代にかんぽの宿で壮大な無駄遣いをし、結局ただ同然で売り払わなければならないという事態に陥った。しかし、誰もまともに責任をとっていないはずである。

かんぽ生命の勧誘方法はあまりにもえげつないが、かんぽ生命だけでは無く、「似たような金融機関」などで、認知能力が衰えた老人を相手に同じように卑劣な営業がまかりとおっているという噂は20年くらい前から絶え間なくあった……。

当時は、コンプライアンスが今ほどうるさく言われなかったので、家族が知らないような資産の強奪は闇に葬られたと考えられる。

さらには、年金同様「あけてみたら金庫が空っぽだった」という状況に陥っているかもしれない。