神奈川・北山田が首都圏「住みごこち」第3位!驚くべき人気の秘密

広尾、市ヶ谷に続く「住みよさ」とは
樋口 可奈子 プロフィール

周辺をクルマでぐるりと一周してみた。駅から徒歩数分の距離に、県道に沿ってスーパーマーケット、ドラッグストア、ファミレス、個人営業の飲食店や病院、塾が点在。プールに向かう道沿いには落ち着いた雰囲気の一戸建てが立ち並ぶ。

プールを挟んで反対側の斜面には比較的規模の多いマンションがまとまって建てられている。公園や整備された緑道もあり、「生活するのに必要なものがコンパクトにまとまった街」という印象を受けた。

北山田駅周辺には緑が多い(取材の日はちょっと天気が悪かったのですが…)

大型商業施設へも自転車でアクセスできる

北山田が含まれる港北ニュータウンは住宅・都市整備公団(1999年に解散)、横浜市などが事業主体となって計画された事業だ。1983年に一部地区の集合住宅への入居を開始。1993年に行政区を再編し、都筑区が誕生した。

当初は鉄道が開通しておらず、新横浜やあざみ野、たまプラーザ駅までバスを利用するしかなかったが、1993年に横浜市営地下鉄ブルーラインのセンター北駅、センター南駅などが開業し、交通アクセスが向上した。北山田駅は2008年に開業している。

港北ニュータウンの中心であるセンター南駅(北山田から2駅)には都筑区役所などの行政施設が集約。109シネマズが入る港北 TOKYU S.C.もある。

その隣駅のセンター北駅には銀行や飲食店が入る駅ビル「ショッピングタウンあいたい」や屋上の観覧車が目印のショッピングセンター「モザイクモール港北」などの商業施設が充実している。

 

実は北山田からこのセンター北駅までは電車でひと駅、2kmほどの距離で自転車でもアクセスが容易。前述のランキングで評価が高かった「デパートなどの充実度」は、センター北エリアが利用できる点を評価してのことだろう。

緑の多い計画された街並みや、買い物に不便しない環境。それらを評価した住民が多かったのは間違いない。だが、昨今は少子高齢化、空き家問題などから都心回帰が進んでいる。「資産価値が下がらない物件」「リセールバリュー」という言葉もよく聞かれるようになった。そんななか、郊外の住宅地はいささか時代に逆行しているように感じる。

大東建託賃貸未来研究所の宗健所長は、家には3つの価値があると考える。資産価値機能価値、そして情緒価値だ。

機能価値は利便性や快適性のことを指すが、情緒価値とはどういうものか。「例えば、『この家も古くなったけれど、子どもたちがいた頃を思い出せるから懐かしい』というような、住まいに対する思い入れです」(宗所長)。