「女性がこれをするべき」が一切ない

理想の家庭像がなかった私たちですから、一緒になってからも家庭内での役割分担を決めませんでした。もともと「女性が家事をするべき」というような概念をいっさい持っていない夫です。

ただ、私は料理が好きではないのでそれを伝えたところ、「え?僕が作るよ」と当然のように答えました。夫は早くから一人暮らしをしていたし、ロッククライミングやキャンプが趣味で、料理が得意。

それ以外の家事についても特に話し合ったわけでもなく、できるほうがやる、やりたいほうがやる、時間があるほうがやる、みたいな感じでなんとなくやっています。

今は、夫が1日2食の我が家の料理を全て作り、キッチン周りの管理を行っています。ジャーナリストである夫は、普段は常に難しいことを考えているので、料理は気晴らしになる楽しい時間なのだそうです。
また朝のゴミ出しも、早起きの夫の担当。

キッチンで料理をする夫の佐々木俊尚さん 写真提供/松尾たいこ

私は、洗濯と掃除をだいたいやっています。「だいたい」というのは、掃除は毎日やっているわけではないし、夫も気がついた時にはキッチンや自分の部屋を掃除していたりするからです。

バランスをとるためにこういう分担にしたわけでもありません。
以前の私はかなりの虚弱体質だったため、ほとんど家事ができませんでした。そのため、掃除と洗濯を外注していた時期も長かったのです。

でも、それについて夫から文句を言われたことはありません。
「できる人がやればいい」「できない部分は無理しなくていい」
それが常に口にしていることでした。