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# 医療

7割の病院がじつは赤字!「瀕死の医療機関」を救う新しい稼ぎ方

厳しい環境を生き抜く「戦略」とは
「病院はいつも混んでいて、それだけ患者がいるなら、さぞ儲かっているんだろう」普通の人なら、そう考えるのが当然。しかし、実際の懐具合は思った以上に厳しいらしい。
医療・介護・福祉業界でM&Aや開業支援をはじめとする経営支援を行なう株式会社CBホールディングス 代表取締役 で『医業経営力』の著書もある鈴木尚之氏が、病院経営の厳しい現状と、状況を打開する「新しい稼ぎ方」について解説する。

「病院は儲かっている」というイメージは間違い

「少子高齢化が進み、老齢世代の病院を受診する頻度が多い」「病院は混んでいる」、だから「病院は儲かっている」というイメージをお持ちではないでしょうか。しかし実際は、日本の一般病院の約7割が赤字の状況に置かれているのが現状です。

以下のグラフ(書籍『医業経営力』P28より引用)をご覧ください。

2018年病院運営実態分析調査(2018年6月調査)によると、回答のあった644病院のうち、赤字病院が73.6%を占めるという結果が出ました。中央社会保険医療協議会が行った医療経済実態調査の結果でも、精神科などを除く一般病院の損益率は、調査を始めた1967年度以降、2007年、2008年度に次いで、過去3番目の赤字幅を示しています。

 

それではなぜ赤字なのか、疑問を持たれるかと思います。疑問を解く鍵は、現在の日本の財政状況にあります。

日本国民は国民健康保険により一部負担(自己負担)額3割で医療を受けることができ、残り7割は、健康保険組合経由で国が支払っています。

そのため国は、財政赤字の状況から度重なる診療報酬の改定や制度の変更を行って社会保障費を抑制しており、医療・介護業界は収益減が続いているのです。
(診療報酬とは、患者が保険証を提示して医師などから受ける医療行為に対して、保険制度から支払われる料金のこと。2年に1度改定が行われます。診療科目、人員配置など項目ごとに改定があるため、診療報酬の改定によって医療機関の経営が大きく左右されます)

かつての病院は、戦略や計画がなくとも、国民皆保険制度の確立、診療報酬の大幅な引き上げ、高齢者の医療費無料制度など、いくつもの追い風が吹き、普通に経営していれば安泰でした。

しかし、今や状況は変わり、病院はただ地域の人々のために医療を提供していればよいというわけではなく、一般企業と同じように戦略や計画を立てて経営していくことが必要な時代になっています。