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婚活で入会を断られ続けた、元「33歳シングルマザー」の告白

再婚の奇跡は起こった
伊藤 みかこ プロフィール

一瞬で釘づけになった「彼」

ほぼ母の安心のために半信半疑で入会したその結婚相談所は、一切インターネットを使わずに、プロフィールが印字されたファイルをその相談所内で閲覧し、担当の仲人さんに気に入った相手のプロフィールナンバーを伝えて、お見合いの意志を確認してもらうという「アナログ方式」のお見合いシステムだった。

結婚相談所には大きく分けてふたつのパターンある。ひとつはPCマッチングで結婚相手を探す。もうひとつは仲人方式で探すというものだ。現在はPCマッチングで結婚相手を探す会社がほとんどだというが、仲人方式もなくなってはおらず、大きな組織でいえば全国仲人連合会や日本仲人連盟などで結婚相手を選ぶことができる。

 

それぞれにメリット・デメリットがあるが、PCマッチング方式だけだと「子連れがOK」ということを条件に入れている登録者だけをデータからランダムに選ぶので、せっかくマッチングしてもほかの条件で合わなかったり、そもそも「お見合いしたい」という気持ちに至らない場合も多いという。

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はっきりとした条件で選ぶのではなく、「好きになれる人がいれば」と恋愛を第一にもやっとした条件で結婚相手を探していた私にとっては、結果的にこのアナログ方式の婚活のほうが合っていたのだとおもう。

はじめてその資料を渡される際に、「いろいろ、気になる人がいても、大きい男児がふたりいらっしゃるので、だいぶ難しいです。お見合いはほとんど条件で選びあう世界なので、自分よりもだいたい5歳年上の男性を目安に選んでくださいね。あとは、バツイチの方なら可能性があると思いますので、そういった方から探してみてください」とちょっとした「掟」のようなものを伝えられた。

あとから聞いた話では、前夫(妻)との連れ子が10歳以上の再婚や、40歳以上の女性が年下の男性との結婚を望む場合、またとんでもなく若い女性を望む男性、男女ともに両親と同居している場合は結婚相談所では特に歓迎されない。

どんなに美人でも40歳を超えるとオファーはごくわずかで、もちろん私のように障がい児の連れ子がいるなんてもってのほか。結婚相談所も結局は男女を成婚させて利益を上げる企業なので、市場に有利にはたらく条件からはずれた人は、最初から「当所では難しい」と断られる場合もあるという。

「まずは、新規入会者リストから閲覧するように」と言われ、受け取った分厚いファイルを、期待半分、あきらめ半分でパラパラとめくっていた。

ナンバーと小さな写真。名前、年齢、職業、年収、などが書かれたプロフィールがA4用紙にびっしりと並んでいた。人数にして一枚の紙に10人くらいだっただろうか。プリントは白黒なので、顔写真の精度が高いとは言えないが、濃い顔か薄い顔か、髪の毛があるのか、ないのか、くらいはざっくりと判別できた。

「やっぱり、お見合いしたいと思う方って、あんまりいないもんなんだな」と思ったファイルをめくった次に瞬間に、ひとりの男性に一瞬で釘づけになった。

「かっこいい…」。

すぐに仲人さんに「ダメ元で良いので…この男性にお見合いの申し込みをお願いしても良いですか?」聞いたところ、

「この方は初婚で、しかも38歳と年齢もお若いので、お見合いができるかどうかはかなり難しいと思いますが……ひとまず連絡をとってみますね」と渋い返事だったが、そのすぐあとにお見合い成立という意外な返事をもらえて拍子抜けし、同時に舞い上がった。

高校時代から付き合っていた前夫と卒業後にそのまま結婚した私にとって、もしうまくいけば、彼が人生で二人目のパートナーになる。まだ会ってもいない「彼」と家族になる未来を想像し、半信半疑だった再婚への道が急に開けたような気持ちになった。