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# 再婚 # 婚活 # 発達障害

婚活で入会を断られ続けた、元「33歳シングルマザー」の告白

再婚の奇跡は起こった

『ゲンキのモト』編集長の伊藤みかこさんは、重度障がい児を育てるふたりのシングルマザーでしたが、実母の希望で婚活を渋々はじめ、最終的に、写真で一目惚れをした男性(「パパ氏」)と再婚をしました。婚活をはじめてから、ほとんどの結婚相談所で「条件が悪い」断られ続けていたみかこさんを、なぜ「パパ氏」は、結婚相手に選んだのか? その理由を明かします。(連載一覧はこちら

子どもがいなければ、悪くないんだけどね

「いままで、一度もキャバクラに行ったことがないんです…」

はじめてのお見合いの席で「パパ氏」は照れくさそうに私にこう言った。北千住のレトロな雰囲気の喫茶店でのことだ。あとから「何でそんなこと話したの?」聞くと、キャバクラのような場所が苦手な『男らしくない自分』にコンプレックスを感じていたからと話してくれた。

私の前夫は、長男を出産した1年後からキャバクラにハマり、赤ちゃんを抱っこすることはおろか、家庭を顧みることのない人だった。熱を上げていたお店の女の子のもとに通わなくなった後は、会社の女の子と浮気をして、結局それが離婚の決定打となった。

 

当時、夫への不満や悲しみ抱えていた私に母は「経済力がなければ、離婚という言葉は口に出しちゃいけない」と諭した。優しくしてほしいという期待に反して厳しい言葉だったが、結局はそれが専業主婦だった私の胸を突き、離婚しても子どもを育てられる環境と経済力のために、そして、自分の人生を取り戻すために、ライターとしての仕事を再開した。

働き始めてから数年後には、どうにかこうにか、ふたりの子どもを育てられる経済的な余裕も生まれ始めていた。離婚後はいろんな苦労もあったが、それでも、このまま仕事をしながらふたりの子どもを育て、三人で生きていく――。

決意も新たに仕事と育児をこなす姿を傍でみていた母はしかし「みかこは、一人っ子だし、次男は重度障がい児で、このまま一人でふたりを育てていくのが心配すぎる…」と再婚を熱望し、そんな母の思いが私自身のプレッシャーになりつつあった。

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当時私は33歳。長男は11歳、次男は7歳で重度障害児というふたりの子どもを抱えるシングルマザーで、どう前向きに考えても条件の悪い私と結婚をしてくれる神様のような人はまずいない。そんな自分の条件を前に、再婚は遠い憧れのようなものと思っていた私とは逆に、母はまったくあきらめる様子もなく、それこそアグレッシブに、さまざまな結婚相談所に話を聞きに出かけていた。

しかし案の定、大手も含めてほとんどの結婚相談所に入会を断られて撃沈。最初のうちは「シングルマザーだからといって、拒否するなんて酷すぎる」と憤慨していた母も、ある結婚相談所が開いた「良縁親の会」で、自分の列には誰も並ばない現実を目の当たりにし、さすがにショックを受けていた。

「良縁親の会」とは、まず、娘の結婚を希望する親が一列に並び、同じく息子の結婚を希望する親がおおまかな条件をもとに話を聞きたい娘の親のところに行って、家族構成や離婚歴、子どもの有無、住まい、年収、仕事…などの詳しい情報を交換をし、双方の親が「いいな」と思えば持ち帰ってきた相手の身上書を当事者である娘・息子と見て、実際に会うかどうかを吟味する。

双方の子どもが「会いたい」となった場合は親同士が連絡を取って、お見合いをし、そこで子ども同士が「いいな」と思えば、その後は子どもに連絡先などを教える仕組みの婚活だ。

「お子さんさえいなければ、四大卒だし見た目も悪くないんだけど…残念ね。だって」。母のとても落ち込んだ様子に、「もう、結婚をする気はない」という気持ちの一方で、「いつかは、また恋愛をして、再婚できたらいいな…」とかすかな期待を抱いていた私の気持ちも「やっぱり、ムリなんだな」とぺしゃんこになる思いだった。

とはいえ、母のこの「がんばり」のおかげで、「かなり厳しい条件だけど、入会してやるだけやってみましょう」と唯一ある結婚相談所から入会を認められて、どうにかこうにか私は晴れて再び婚活市場に乗り出したのだった。