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躍進するれいわ新選組、その公約「消費税廃止」がかなり現実的なワケ

消費税収の9割は法人税減税に化ける
小川 匡則 プロフィール

大企業優遇をやめ、法人税にも累進性を

菊池氏は言う。

「欧州では消費税は『贅沢税』という意味合いが強く、生活必需品には課税しないのが基本です。例えば、イギリスでは教育、医療はもちろん、映画・演劇・コンサートなどは非課税。食料品や出版物、交通運賃、医薬品、子供服などはゼロ税率です」

菊池氏はドイツの学者と懇談した際、「どうして日本人はそんなに高い消費税を課せられて黙っているんだ」と聞かれたことがあるという。日本はすでに世界的に見ても「消費税負担の重い国」になっているのだ。

 

それでは、どのようにすれば「消費税廃止」が実現できるのだろうか。

菊池氏は、税制の不平等を是正するべきだと説く。

「大企業優遇をやめ、法人税率の最高税率を引き上げると同時に累進性を導入するべきです。それから所得税の累進性を高め、一律20%となっている証券税制をやめて、証券所得を総合所得に入れるべきだ」

じつは山本太郎氏が「消費税廃止」のための「財源」の根拠としているのも、それらの税制改革である。7月15日、立川駅での街頭演説会で山本氏はこう唱えていた。

「消費税が導入される前は所得税と法人税で財源を確保していた。だから、消費税を止めるためには消費税導入前に戻ろうという話だ。下げてきた所得税の最高税率を上げる。また、分離課税をやめて総合課税にする。法人税にも累進性を導入する。儲かっているときには税率は高まるが、儲かっていないときには負担が低くなる。これが一番真っ当な取り方だと思います。

これらの税制改革をやれば、財源は29兆円担保できるという試算もある。ならば、消費税を廃止したとき、いくらくらいかかるかというと20兆円。お釣りがきます」

山本氏は税制改革以外で財源を捻出する方法として、「新規国債の発行」も挙げている。

たとえ税制改革で消費税廃止分の財源を生み出すことができなかった場合でも、国債を発行して埋め合わせたところで問題はない。何よりも緊急を要するのは「デフレ不況からの脱却」だからであるという理屈だ。

それどころか、そもそも日本は世界最大の債権国であり、対外純資産は昨年末時点で342兆円(財務省発表)にも上る。そう考えると、じつは財源はどうにでもなるのである。