# 消費税 # 日本経済

躍進するれいわ新選組、その公約「消費税廃止」がかなり現実的なワケ

消費税収の9割は法人税減税に化ける
小川 匡則 プロフィール

日本の消費税、実は高い

菊池氏が言う。

「消費税収のほとんどは法人税減税に充てられています。これ以外にも大企業には『租税特別措置による政策減税』などの税制優遇があり、実効税率は世界的に見てもかなり低くなっています。その結果、大企業は近年、史上空前の利益を出していますが、経済の活性化にはまったく寄与していません。このデフレ不況下で設備投資を積極的にするわけもないからです。収益のほとんどは株の配当金、役員報酬、そして内部留保に回っています」

菊池氏は安倍政権が国内の経済状況を無視して消費増税に踏み切る理由も「法人税の減税にあるのではないか」と指摘する。

「安倍政権は2013年度に37%だった実行法人税率を毎年引き下げており、2018年度には29.74%まで大幅に引き下げています。安倍政権は消費増税を原資にすることをアテにして法人税の実効税率引き下げを決定したために、その財源確保のためにも消費増税を決行する必要に迫られているのでしょう」

政府与党は「消費増税は社会保障の充実のため」と主張している。しかし、事実としてこれほどまでに消費増税分が法人減税分に充てられてきている以上、その説明には納得しがたいというわけだ。

 

−−日本の消費税率8%は欧州先進国に比べるとまだまだ低い。

これは消費増税推進派がよく使うセリフだ。実際にそのように刷り込まれ、「10%程度の消費税率は止むを得ない」と思い込んでいる人もいるようだ。しかし、実態は異なる。それは次の表からもはっきり見て取れるという。


拡大画像表示主要国の国税収入に占める消費税の割合(「月刊保団連」作成のデータを基に菊池氏作成)

現在の消費税率は8%でそのうち国税分は6.3%である(残る1.7%は地方税分)。財務省の発表によると、昨年度の日本の国税収入に占める消費税の割合は27.9%にも上る。これは消費税率の高い国々と比べても遜色がない。

消費税が10%になった場合、国税分は7.8%となり、欧州の中でも特に消費税割合の高いドイツ(国税の標準税率19%)よりも国税に占める消費税の比率が高まる見込みだ。どうして税率が倍以上の国々以上の負担になってしまうのか。