若さに値付けする人に差し出してはいけない

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スー:若いこと自体は悪じゃないんだよね。それはちゃんと言っておこう。不確定要素が多くて不安になることもあるだろうけど、それは変化の振り幅が大きいってことでもあって。雑な言い方をすれば、「決まったルールがない」ってこと。可能性が多分にあるってことなんだよね。そういう時期って限られているから、十二分に味わったらいいと思う。

ひとつだけ気をつけてほしいのが、若さを何に向かって行使するかってこと。若さに値段をつけてお金に換えるような人たちにそれを行使すると、行使しているつもりで搾取されかねない。でも、ちょっと無理して行きたい場所に行ってみるとか、知的好奇心を満たすためにフットワーク軽く動き続けるとか、そういう方面に活用すれば、若さって絶対的な得になりうる。年取っても楽しいことはいっぱいあるけど、気力、体力、記憶力、吸収力なんかは、やっぱり若い頃のほうが旺盛だし。

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中野:目につくところによく出てくるのは、若さを搾取するビジネスのほうだもんね。

スー:そうね。40代の私たちですら、年上の女性から「まだ若いんだから」って励まされることってあるじゃない? 昔はその意味がわからなかったんだけど、自分がこの歳になってようやくわかったの。あれは相対的な若さなんだよね。

上の世代の人たちから見たら、確かに体力的・精神的に私たちはまだまだ若いわけで、そのパワーを行使する先を選べば可能性の扉は開けるわよ、という意味での「まだまだ若い」なんだよね。でも言われた側の自認は若者ではないから、「え? 私の若さなんてもう換金できるようなものじゃないですけど、何言ってるの?」となる。そこに齟齬が生じるんだよ。