6年待ちの寿司屋、2年待ちの居酒屋…「超・予約困難な店」を直撃!

いくらなんでも…? 
週刊現代 プロフィール

どうして、そんな思いをしてまで、予約困難店に固執するのか。前出の柏井氏は、その心理をこう分析する。

「近年のグルメブームの一因は、SNSの発展にあると思います。インスタグラムやフェイスブックに、料理写真が溢れているのがその証拠でしょう。

となれば、できるだけ人の羨む店に行って、その写真を投稿したくなるのが人の性。そこで活躍するのが、『予約の取れない店』です。

自称グルメの人たちは、ネット上で自慢したいがために、1年以上先まで予約の埋まっているお店に予約を取り、辛抱強く待ち続けるのではないかと思います」

 

お客さんには申し訳ないけど…

なかには、「インスタ映え」を利用して、成功を収めたお店もある。予約2年待ちとなっている五反田の居酒屋「食堂とだか」だ。

駅前の再開発が進むJR五反田駅から少し離れた場所にある通称「五反田ヒルズ」と呼ばれる雑居ビル。その地下に入る「食堂とだか」は、わずか5坪のスペースに8席を設けている。

オーナー店長の戸高雄平氏はこう話す。

Photo by iStock

「自分のお店を持つことが夢でしたが、家族に迷惑はかけられないので、'15年に、無借金でお店を始めました。ですが、広告を打つおカネもありません。

そこで思いついたのが、SNSにアップしたくなるような写真映えする料理を作り、口コミで集客することでした。

考案したのは、ウニを豪勢に使った『ウニ・オン・ザ煮玉子』とサシの美しい霜降り肉を使った『牛ご飯』。どちらも原価率は100%近くあり、儲けは出ません。

最初はお客さんもまばらでしたが、'16年にネットの記事で紹介されたら、その日のうちにお客さんが増えました。

決定的だったのは、テレビドラマ『孤独のグルメ』に取り上げられたことです。最終回の舞台としてオンエアされた時に一気に予約が殺到し、予約2年待ちという状況になりました」

せっかく来てくれたお客さんを帰すのも申し訳ない。そこで、店の向かい側にオープンしたのが「立呑みとだか」だ。しかし、こちらも予約が1年以上埋まっている状態だ。

戸高氏は、予約困難となっている現状を申し訳ないと思っていると断りながらも、こう語った。

「今は常連のお客さんで予約が埋まってしまっています。新規の方を迎えたいという思いがありますが、その一方で、常連客からは料理に対する反応がダイレクトで伝わってくるので、やりがいを感じます」