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さらばVW・ビートル、いま明かされる「ヤナセ」との知られざる物語

「カブトムシ」の愛称で親しまれた

ビートルを広めた、ある会社の存在

フォルクスワーゲンのタイプ1、通称「ビートル」が市販乗用車として発売されたのは、1945年の第二次世界大戦後のことである。今年、3世代目となるザ・ビートルの生産が、メキシコの工場で終了した。初代を設計したフェルディナント・ポルシェ博士の試作車から数えて80年余りの歴史が閉じられることになった。

メキシコの工場で開かれた生産終了を記念するイベント/Photo by gettyimages

日本市場において、ビートルは「カブトムシ」の愛称で浸透し、多くの顧客に愛されてきた。それは、累計販売台数21万5589台(ビートル:8万9810台/ニュー・ビートル:8万3097台/ザ・ビートル:4万2682台)という数字に現れている。

なぜ、それほどまで愛顧されてきたのか。その背景には、輸入車販売の老舗「ヤナセ」の存在が大きかったと考えられる。

 

初代ビートルは、第二次世界大戦後7年目となる1952年に日本へ持ち込まれた。これは、日本での販売を開始しようと、当時のドイツ本社社長であるハインリッヒ・ノルトホル自身が4台の車両を持ち込んだことにはじまる。そして国内での販売の権利を取得したのが、ヤナセであった。

現在、ヤナセが取り扱う車種は、フォルクスワーゲンのほか、同じドイツ車のメルセデス・ベンツ、スマート、BMW、アウディ、ポルシェ、そして米国車ではGMのキャデラックとシボレーと多岐にわたる。