何かの予兆? 首都圏の新築マンションが、パッタリ売れなくなった

バブル崩壊直後の水準に逆戻り
週刊現代 プロフィール

投資家は「終わり」を見越している

この数字をどう読み解けばいいのか。前出・山下氏は言う。

「全宅連の調査対象は50坪程度の個人間売買物件で、商業地や大規模な宅地は含みません。ただ、この指数がマイナスであるということは、すでに地価が頭打ちとなり、下落に向かうと感じている人が増えてきていると言えます」

買った物件に住んで自分で使う、いわゆる「実需」ベースの購買層だけでなく、マンションバブルを牽引してきた投資家層も、不動産バブルの終わりを予期して動き出している。

 

住宅ジャーナリストの榊淳司氏が言う。

「一時期人気を集めた晴海などの湾岸エリアや武蔵小杉で異変が起きています。地価上昇を下支えしていた中国人購買層がマンションを売りに回しはじめたのです。

市況に敏感な彼らが引き揚げたということは、想定以上に値崩れのスピードが早い物件が出てくるかもしれません」

オフィスビル仲介大手の三鬼商事の調査によると、今年5月の都心5区のオフィス空室率は1.64%と、'02年1月以来最低を更新し続けている。

またインバウンド需要を見込み、都内では年間1万室近いホテルが新しく建てられ、山手線の狭いエリアで陣取り合戦が繰り広げられている。いわゆる商業用地の土地価格が伸びるウラで、住宅地の値段は下がり始めているのだ。