料理家・山脇りこさんの連載「ごきげんは七難ふきとばす~50歳からの養生日記」。多少無理のきいた時代は終わった!じゃあ、自分がごきげんに生きるにはどうしたらいいの? という切り口から、「ご機嫌に生きるアイデア」をお伝えしている。

「なにより、元気でないと、きげんよくしていられません。そのためにも、人に言えない食生活は30代まで。40代からは少し見直して、50代からは、できる限り、自分で料理して食べてほしい。何よりも自分のために」

そう語ってきた山脇さん。そのためにお伝えする簡単料理の極意。

今までの連載はこちら

Tシャツ1枚やめて、うまい醤油を買おう!

年齢を重ねると、身体は食べたものでできている、と身に染みます。これからは自分のために料理してたべたい、でも調理はシンプルに。還暦に向けてもっともっと単純にしていきたいと思っています。

そのシンプルな料理を美味しくしてくれる力強い味方が、『おいしい さしすせそ』です。砂糖、塩、酢、醤油、味噌。4回目は醤油と味噌のこと。みりんと酒についても少しお伝えします。

醤油がおいしければ、
目玉焼きも冷ややっこもごちそうに!

揚げびたし、焼きびたしを、酢醤油で。私は醤油と酢、6:4くらいで熱いうちに漬けます。冷たく冷やして 写真提供/山脇りこ
【醤油】 原料、製造方法で味わいが違う、日々の食事に影響大。

醤油の種類は濃口醤油・淡口醤油・再仕込醤油・溜醤油・白醤油の5つ。最も多く流通しているのは濃口醤油です。レシピで醤油と書かれていたら、濃口のこと。

原料は大豆、小麦、塩、水。これ以外に、うま味成分であるアミノ酸(系)が足してあったり、加糖してあったりするものもあります。
まずは、なにも足していない醤油から試してみてください。

商品により原料の質に大きな違いがあります。わかりやすいのが大豆。大豆=丸大豆か、脱脂加工大豆かの違いです。脱脂加工大豆とは、大豆から油分をぬいて(この油は別途使用)、いわばタンパク質だけにしたフレーク状のもの。吸収がよくなり、早く、安価に醤油が作れます。生産効率がよい。

私も、脱脂加工大豆を使って、家で醤油を仕込んでみたことがあります。脂浮きもほぼないし、とても簡単に作れます(しかし、私が作ってもおいしくはなかった)。

脱脂加工された大豆は、だれがどのようにつくった大豆なのか、詳しくはわかりません。そこで、原料の生い立ちにこだわりたい醤油蔵の場合、丸大豆を選ぶことになります(脱脂加工大豆との違いが分かりやすいように、丸大豆と呼ばれるようになりましたが、つまりは加工していない、普通の大豆のこと)。

丸大豆でつくったほうが、非効率的であっても、長い熟成期間を経れば、醤油がまろやかになり、コクもでる、と多くの蔵元が言います。

このような大量生産の工場ではなく、蔵で醤油をつくっているところは、それぞれ細かいところで違い、というかこだわりがあります。例えばすべて国産の材料、有機栽培による材料、麦は地元の薪を燃やして鉄鍋で煎る、麹を自分の蔵の室で仕込む、代々受け継いできた木桶に仕込む、毎日櫂を入れる、などなど。しかし味が蔵ごとに違うのは、作り方だけによるものではありません。