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62歳で会社を辞めたら、1年で216万円の「年金預金」ができた!

体験的「2000万円問題解決」の仕方

60代の働き方改革で、イタリア語を学び、
毎月14万円の年金預金ができる暮らし方に

62歳で働き方を変えた僕は、年金を得ながら仕事をしている。

昨年2月に会社員をやめ、フリーランスで書籍などの仕事を請け負う自営業的な働き方だ。平成から令和への移行の際は、かつて皇室記者をやっていたこともあり、テレビの取材や雑誌の仕事にも恵まれた。機会を与えたくれた方々に感謝するばかりだ。

加えて、会社員ではないので会議などに拘束される時間も大幅に減った。会議のために準備する資料作りなどの時間も当然なくなり、空いた時間で海外旅行にも出かけたし、毎週の習い事なども始めている。柄にもなくイタリア語を学んでいる。次の本の企画につなげたいからだ。

 

そんな働き方改革から1年が経ち、すでに63歳となったが、この1年に僕が得た年金額(課税前)をまず以下に示そう。

●1回目=2018年6月……43万2415円(前年度3月分+4~5月分)
●2回目=2018年8月……28万8277円(6~7月分)
●3回目=2018年10月……28万8277円(8~9月分)
●4回目=2018年12月……28万8277円(10~11月分)
●5回目=2019年2月……28万8280円(12~1月分)
●6回目=2019年4月……28万8277円(2~3月分)
●7回目=2019年6月……28万8566円(新年度4~5月分)

合計すると、216万2369円というのがその全額だ。

年金会計上の前年度分となる3月分と、新年度分4~5月分を除くと、2018年度の年金支給年額は172万9665円。年金は2か月分がまとめて支払われるので、ひと月当たり14万4138円ほどを国からいただいたことになる。とてもありがたい。感謝の念を抱きつつ、1円も使わずに全額を地元の信用金庫に預金させていただいている。

なぜ、信用金庫なのか……。こちらについても実は深い理由がある。それはあとで触れるので、まずはここに至るまでの僕の年金事情をおさらいしておこう。

会社勤め40年の年金保険料は、実に1982万円
けれど、会社にいた場合は年170万円の年金もパー

すでに日本の老後生活は、完全な自助努力の時代に突入している。

参議院議員選挙前から話題を集めた金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ報告書」にも目を通した。問題となった「高齢夫婦無職世帯の毎月の赤字額は約5万円」とされ、その結果、不足額が毎月発生する場合、「65歳からの20年で約1300万円、30年で約2000万円の試算の取り崩しが必要になる」という分析だ。年金問題への新たな逆風となっている。

実際、20歳から60歳までの40年間、国民年金保険料を全期間納めてきた人が得られる現在の年金(老齢基礎年金)は月額で6万5008円。憲法で保障されている健康で文化的な生活を営むためには、いささか心もとない。
「月6万円は出すから、あとは各自でやりくりしてね……」
と、国がいわんばかりの金額だ。

もちろん、年金額は毎年改定される。物価変動率や名目手取り賃金変動率により、月額で389円(0.6%)増えるはずだったが、将来の年金制度の維持のために導入されたマクロ経済スライドという仕組みにより、302円(0.5%)もマイナス調整された。10月からの消費税増分2%を加味すると、2.5%の実質ダウンという見方さえできる。

そんななかで、63歳の僕が得ている年金額はとても恵まれている。会社勤めを40年以上やってきた結果ではあるが、その間、合計すると1982万円という年金保険料を納めてきたのも事実である。だが、これだけの保険料を支払って現在得ている年金(62~64歳までの年金)も、僕が会社員を続けていた場合は、そのほとんどが得られない……。そういう制度の国に僕たちは暮らしているのだ。

余談ながら、会社員時代は給与から天引きされていた厚生年金保険料の支払いもなくなった。昨年までは毎月5万6730円ほどを引かれボーナス月には19万3980円も引かれていたので、年に95万円が浮いたことになる。会社勤めをしていなければ、そもそも厚生年金保険料は支払う必要がないからだ。こういう制度も国が定めている。だから目下は支給された年金には手をつけず、仕事で得ている収入だけでなんとか暮らしている。