女子高生がインスタばりに「位置共有アプリ」にどハマりしてるワケ

「繋がりたい」心理に答えるアプリ
鵜ノ澤 直美 プロフィール

「常に繋がっていたい」

さて、なぜ女子高生は「位置情報」を共有するのだろうか。「利便性」だけでは説明できない要因があるように思う。

彼女たちが「位置情報」を共有する背景には、現代の若者が「スマートフォンを通じて特定の友人・知人とつながっている時間」をとにかく重要視することがあるのではないかと筆者は考える。

 

とはいえ、今も昔も特定の友人・知人とつながっている時間は重要視されているだろう。昔は交換日記などを通して、特定の仲良しグループで交流を図っていた。しかし、現代においてはモバイルデバイスの進化によりコミュニケーション手法が変化している。

では過去と現在で何が変化しているのだろうか。かつては手紙や交換日記を渡して次の日に返事をもらうコミュニケーションだったのが、スマートフォンの浸透により、Twitterで「即時的」なコミュニケーションを図り、Instagramで「今この瞬間」をシェアするようになった。

〔PHOTO〕iStock

こうした、コミュニケーションにかかる時間の変化は、「常に」友人と繋がっていたいという欲望を加速させる側面があるだろう。『Zenly』は、誰が・どこにいるか(何をしているか)の情報を常時提供することによって、そうした「繋がりたい」欲望を満たしているのかもしれない。

実際に女子高生に取材をしてみると、現代の若者はクローズドな場で常に親しい友人・知人と繋がることを求めていることがわかる。これは各SNSの使い方にも如実に表れており、いわゆるTwitterの裏アカウント文化(※)や、Instagram Stories機能の「親しい友人のみへの公開」がある。

※通称「裏垢(裏アカ)」。Twitterのメインアカウントとは別に、親しい友人とだけやりとりする別の非公開アカウントを指す。

ほかにも、コミュニケーションの「摩擦」を回避できるという機能も、彼女たちにとって重要かもしれない。親しい相手が今どこで何をしているのかを把握することによって、お互いを誘ったり誘われたりするハードルが下がっていると考えられるのだ。いちいち「今何してる?」「今どこ?」と聞くのではなく、相手の投稿や位置情報を見て”察する”コミュニケーションが実現しているのである。