2019.07.25

本田宗一郎氏の名言から学ぶ「中年の危機」の乗り越え方

「自己承認」の時代を卒業せよ
小杉 俊哉 プロフィール

君もあっという間に中年になる

しかし、中年の危機は、クリエイティブ・イルネス(創造性の病)とも呼ばれ、実は心が最も成長するときなのだ。

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よく心は月にたとえられるが、前半の人生が片側だけに光を当てている半月だとすると、後半の人生は逆側からも光を当て、心全体を使えるようになること、それは「いままで生きて来なかったもう一人の自分を生きる」と表現される。

この時期に「感謝と他者支援」の必要性を感じ取り、実行することで、乗り越え、心が全体性へと向かい、中年期・老齢期への更なる成長へ繋がるといわれているんだ。

君は、40代まではまだ間があると思っているだろうが、実はあっという間にそうなるから、油断しちゃいけないよ。ふと気がつくと50代半ばになっていて、老後の心配をしなければならなくなる。いずれにしても、自分もちょうど42歳ごろに大きな転換期を迎えたと思う。

ちなみに、女性の場合は、この中年の危機が10年ほど早く30代前半に訪れる。それは、男性より精神的・肉体的発達が早く、結婚・出産などの決断を迫られていることからも早く成熟するからといわれているんだ。

だから、女性の場合は、30代に入ったら、20代と同じ仕事のやり方ではなく、やはりチームを重視して後輩育成や部下育成に精を出した方が、その後のキャリアが順調にいきやすいんだ。

 

以前インタビューした30代半ばの外資系ネットワーク会社のマーケティングコミュニケーション課長Wさんが興味深いことを言っていたので紹介しよう。

「20代のうちは、ガンガン仕事をしていて面白いように成果が出ていたし、周囲から『Wちゃん、仕事ができるねえ』と褒められた。ところが、30代になってからも同じ調子でやっていたら、いつしか『Wちゃんって、仕事しかできないんだね』と言われるようになった。

それで気づかされた。これからは部下たちに任せて、自分はそれを支援する役割に徹しようと。そして自分のわがままをするために働こうと決めた」

そして、Wさんは女性として最もお金の掛かりそうな趣味である「着物」のサイトを始めた。

多くの会員も集め、今では、仕事と趣味のサイトの両輪で充実しているという。ちなみに、Wさんは20代前半で結婚しており、家庭生活も充実している。

組織を動かすには、「他者承認と感謝」をいつも意識すること。それが組織人として重要な準備になるはずだ。

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