# LGBT # 住宅ローン

住宅ローン問題、LGBTの「同性カップル・ペアローン」の光と影

借り手の視点・住み手の視点で考えた
永易 至文 プロフィール

ペアローンの「折半型」と「連帯型」の選び方

このとき、みずほ銀行の渋谷区パートナーシップ証明要件は、趣旨は同様の公正証書があればよく、渋谷区民以外でも大丈夫と聞いてホッとした顔をしたのが印象的でした。

二人は設計やデザインに興味があり、一軒家を建てたいとのことで、土地を見て回ったりしているそうです。

また、直裁に「住宅購入にあたりペアローンを申し込む際、公正証書が必要とのことで、その料金を教えてください」というメールも来ました。

私のような行政書士事務所は弁護士よりは安いとはいえ、3本の公正証書作成のほか公証役場の手数料等も含めると、やはりそこそこの金額になります。メールでお伝えすると、そのまま返信がなかったのが心に残りました。

公正証書は、ふたりのライフプランを熟考し、パートナーシップの証明が求められるさまざまな場面に備えるためのもので、住宅ローンのためだけに作成するものではないはずなのですが……。

 

ここでペアローンの仕組みについて、ご紹介しておきましょう。

ふたりでローン額を折半し、それぞれが債務者(借主)になるものと(「折半型」と呼んでみます)、同性カップルのうちの一人の名義で借り入れ、もう一人はその連帯保証人になるものとがあります(「連帯型」)。

折半型ではそれぞれの収入に応じて2本のローンを組み、連帯型ではふたりの収入を合算して申請することができます。一人で借り入れるよりも大きな額を借り入れできる可能性があります。

具体的に言うと、前者は、たとえば4000万円の借り入れをするのに、Aが2000万、Bが2000万の2本のローンの組み合わせにし、買った家の持分も2分の1ずつ共有にするものです。

同性カップルではむずかしいと言われる住宅の共有も、実現することができます。また、ABそれぞれが住宅の2分の1の購入者として、住宅ローン減税の適用も受けられます。住宅ローン減税とは、毎年、ローン残高の1パーセントを所得税から10年間、控除してもらえる制度です。