# LGBT # 住宅ローン

住宅ローン問題、LGBTの「同性カップル・ペアローン」の光と影

借り手の視点・住み手の視点で考えた
永易 至文 プロフィール

「住宅ローンのために公正証書」の是非

こうした同性カップル向けのペアローンは、いまではソニー銀行、住信SBIネット銀行、琉球銀行、三井住友信託銀行、大垣共立銀行、滋賀銀行なども提供をしています。

琉球銀行は那覇市のパートナーシップ登録証明書、滋賀銀行は自治体発行のパートナーシップ登録証明書(自治体不問)を要件としていますが、他行はみずほ銀と同様、合意契約と相互の任意後見契約の公正証書を要件とし、長期の持続性を求めています。

楽天銀行も同性カップルへのローンを実施していますが、こちらは公正証書や自治体のパートナー証明書は不要です。ただし、スーモカウンターでの窓口申し込み物件に限って利用ができるとのことです(連生型団体信用生命保険への加入が必要。詳細https://www.rakuten-bank.co.jp/home-loan/lp/lgbt-homeloan.html)。

こうしたことから、私のところへも、カップルふたりで住宅ローンを借りたいので公正証書を作成したい、という問い合わせや相談が来ることがあります。

 

一般的に、若いカップルで公正証書を作っておきたいというご相談には、私は相互がパートナーであることの宣言や病気のときの面会権などをメインに、まずは共同生活の合意契約の作成を勧めています。

しかし、将来の認知症などに備えるものである任意後見契約まで希望する若いかたもいます。

そんな50年先になるかならないかわからない認知症にまで備えるの? と聞くと、「いえ、ふたりでペアローンを借りるかもしれないから」とのことでした。

ある同性カップルは、一方がクリエイター系の自営業であり、犬を飼っていることもあって(現在は大家に特別の許可をもらっている)、いずれは家を購入したい。家は出会いものであり、一人の年収で借入額が足りなければペアローンを利用するかもしれないので、必要な公正証書の準備はしておきたい、とのことでした。

また、30前後の若いカップルが、当事務所で開いている公正証書の講座に来たのも、真意はペアローンについて知りたいということでした。

ちょうどほかに受講者もいなかったので、ふたりのライフプラン相談も兼ねて解説しました。