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6361本の作品を配信停止…「AV出演強要問題」のその後

この1年で業界にどんな変化が起きたか

「AV出演強要問題」から3年が経ち…

2016年頃から、いわゆる「AV出演強要」が問題とされはじめたことに対応して、AV業界は、2017年4月にAV業界改革推進有識者委員会を立ち上げ、同年10月からAV人権倫理機構へと組織形態を変えたうえで、自主規制ルールを定め、2018年4月より、そのルールの遵守を業界に求めた。

そこまでの経緯については既に様々な媒体で紹介しているが、その後の動きについては、それほど報道されていない。ここで報告しておきたい。

私は、この機構の理事として、AV業界の健全化に携わってきた立場から発言するが、本稿は、機構としての公式報告ではなく、私個人の見方であることは最初にお断りしておきたい。

 

AV人権倫理機構が最初にとりくんだのは、自主規制ルールの策定であった。

ルール適用開始から1年がたち、現在、そのルールを本当に守らせる、ルール遵守の徹底の段階にある。

簡単に振り返ると、まず、女優とプロダクションとメーカーの間で結ばれる契約書について、そこに義務的に必ず盛り込まれるべきことを決めた。

それにより、女優は、最初の面接においてAVであること、AV出演によるリスク説明、特に顔バレのリスクについて十分説明され、その面接をビデオ録画として残しておくことが義務付けられた。

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そして、撮影直前はむろんのこと、撮影が始まってからでもいついかなるタイミングにおいても女優は出演を取りやめることができ、それに対する損害賠償は請求できないルールとなった。

以上が出演強要を防ぐためのルールであるが、これ以外にも二つの重要なルールを創設した。

第一は、以前「『AV出演強要』何が問題だったのか?」で紹介したように、女優が出演したさいには、DVD等が売切れればそれまでと思っていたにもかかわらず、出演作品がネット配信により文字通り永遠に人目に触れつづけることに対する処置として、発売5年以降の作品は女優が希望すれば配信停止してもらえる制度である。

第二は、オムニバス編と呼ばれる、過去の作品を編集した商品に対する二次利用料金を女優に支払うルールである。