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対韓輸出規制を「徴用工の報復」と騒ぐ、韓国とマスコミの見当違い

そう単純な話ではない

安全保障と貿易の、切っても切れない関係

日本政府は7月1日、半導体に不可欠な3品目の対韓輸出管理体制を強化する方針を発表した。

これに対し、韓国国内で動揺が広がっている。「慰安婦像に日本人装い、唾を吐いた」との報道や、また「ネットから『日本ボイコット運動』拡散」との報道が出た。

一方、日本国内の新聞各紙社説は見解がハッキリ分かれた。

産経新聞は「対韓輸出の厳格化 不当許さぬ国家の意思だ」と日本政府の方針を支持したが、日経新聞は「元徴用工巡る対抗措置の応酬を自制せよ」、朝日新聞は「対韓輸出規制『報復』を即時撤回せよ」、東京新聞は「対韓輸出規制 お互いが不幸になる」と批判的だ。

 

産経新聞は、この問題について早くから指摘しており、自民党などが今回のような規制措置を要望する声を報道してきた、今回も産経新聞では、対象の素材品目なども正確に書かれている。

規制強化の方法についても、今回の措置が(1)フッ化水素など規制3品目の韓国向け輸出について、7月4日以降、包括輸出許可制度から個別に輸出許可申請・輸出審査へ変更、(2)先端材料などの輸出について、外為法の優遇制度「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正、と詳しく書かれている。

一方、日経新聞は経済重視の立場から「徴用工問題に対抗する手段として通商関係を使うのはマズい」としている。また朝日新聞、東京新聞も批判的な立場だが、これらの新聞はとにかく、いつでも安倍政権批判である。

日経、朝日、東京の各紙は、「いわゆる徴用工問題のために貿易を利用するのはいけない」という考え方だ。

なるほど、これは確かに一面において正論ではある。ただ、リアルな国際社会においては、政治と経済がかなりリンクしているのも事実だ。

例えば、自由貿易圏を形づくる国家と、安全保障上の同盟国は、かなりの程度オーバーラップすることがよく知られている。さらにいえば、安全保障と貿易がバッティングする際には安全保障が優先されるのも、リアルな国際社会ではしばしば見られることだ。

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