Photo by iStock

5000人と面談して見えてきた「転職でつまずく人」の共通点

「会社の評価に納得いかない」は黄信号

はじめまして、山田実希憲と申します。私は転職エージェントとして、累計5000名を超える人たちの転職相談に向き合ってきました。私自身も働き方で悩んでいた時に、転職を支援する転職エージェントという仕事に出会い、自らが転職エージェントへとキャリアチェンジしました。東証一部上場の人材紹介会社を経て、現在は創業7期目を迎えるベンチャー企業で、新規事業責任者として転職エージェント事業を立ち上げています。

転職をする人、転職をしようと悩んでいる人は増えていますが、その中には「転職に失敗した…」という切実な悩みを持っていながら、失敗の原因を自身で捉えられていないケースが多いという現実も見えてきました。

本記事では、あえて転職がうまくいかなかった人の特徴を紹介します。その特徴から、自分にとっての転職とはなんなのか、そもそも転職する必要があるのか、どのようにすれば転職が成功するのか、など考えるきっかけになれば幸いです。

 

5回目の転職後、またすぐに始まった転職活動

IT業界で10年近くエンジニアとしてキャリアを歩んできた田中さん(仮称)。半年前に経験が活かせる同じ業界、同じ仕事で転職をして、順調なスタートをきったはずでした。しかし、転職して半年が過ぎた頃「自分への評価が納得できない」という理由で、また転職活動をスタートさせます。

Photo by GettyImages

この半年で何が起きたのでしょうか。

田中さんは40代前半で、すでに転職回数は5回を数えます。会社が倒産してしまうなど、会社都合によるやむを得ない退職もありました。しかし最近の転職理由は、いずれも自分への評価に対する不満が原因となっていて、半年~1年が経った頃に、転職活動を開始している時間的な傾向も出ていました。

転職して半年というと、人側も企業側もお互いの様子が見えてきた時期です。会社によっては半期を振り返っての評価面談などが実施され、企業側から自分への評価が見えてくるタイミングでもあります。今回の田中さんもまさに、フィードバックされた半年間の評価が低かったこと、伴って賞与査定も低かったことが不満につながっていました。

短いスパンでの転職は、お金の面で他にも大きなマイナスにつながってしまうことがあります。例えば、賞与は半年分の成果に対して支払われることが一般的なので、入社してすぐの賞与は、査定対象外になってしまうことが多いです。

また、同じ会社に長くいることで得られる福利厚生や退職金など、得られるはずだった恩恵の対象から外れてしまうケースなどもあります。

それでも「今の会社では、自分を正当に評価してもらえない」という前回の転職と全く同じ理由で、とにかく今の会社を辞めることを前提にした転職活動がスタートしました。