NHK、過去最高額「7332億円の収入」に問う受信料の存在意義

国民の不満は静かに広がっている

過去最高の収入の背景

NHKがますます肥大化していることをご存知だろうか。

今年5月の決算発表では、事業収入が5年連続の増収となり、2018年度は過去最高額の7332億円に達したことが明らかになった。

さらに5月末には、テレビ放送とインターネットの常時同時配信を可能にする改正放送法が成立。現時点では「ネット配信は放送ではない」とし、受信料請求はしないとしているものの、かつてNHKの有識者会議は「ネット経由の視聴者を対象とする課金システムをテレビ契約とは別に設ける」との方針を提示していた。

つまり、パソコンからもスマートフォンからも受信料を取ろうとしていたのである。今後いつ、この方針が復活するか予断を許さない。

 

こうしたことを前提に、NHKに厳しい視線を向けるある総務省関係者も批判の声を上げ始めた。

「国も変だが、裁判所もおかしい。今回の法改正でNHKが将来的に受信料収益を増やすのは間違いないし、いま業績が絶好調なのは司法のおかげだ」

裁判所は、受信料をめぐる訴訟において、NHKに有利な判決を下すケースが多い。折しも決算発表の翌日には、自宅にテレビを持たない女性が自家用車に設置しているワンセグ(地上デジタル放送)受信機能付きのカーナビにも受信料支払いの義務がある、との初めての判断が東京地裁で下された。

総務省関係者が続ける。

「NHKは、2017年12月に最高裁が受信料制度を合憲と判断したことなどを後ろ盾に、受信料徴収を強化している。その結果、受信料の支払率は実に82%まで高まった。だからこそ、過去最高の事業収入となったわけだ。

しかし、いくらNHKが放送法に基づいて設置された特殊法人――言ってみれば事実上の国営企業であって、裁判所にしてみれば仲間のような存在とはいえ、この判断には首をかしげざるを得ない。そもそも放送法の条文の解釈がおかしいのではないか」