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アメリカの法学者が、日本の「表現の自由」侵害を本気で心配している

「政治的公平」ってなんだろう

法に縛られたメディア

「テレビは政治的に公平でなくてはならない」

そう法律で決められているのをご存知だろうか。他にも「公安および善良な風俗を害しないこと」「報道は事実をまげないですること」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」などが定められている。

 

この法律とは、放送法4条のことだ。今、この4条をめぐり、政府とテレビ界が水面下で大きく揺れている。米国の法学者で、「表現の自由」の専門家である国連のデイヴィッド・ケイ特別報告者から4条の廃止を勧告されているためだ。

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4条は一見、素晴らしい法律であるように思える。なぜ、国連側は問題視するのか?

それは、報道機関であるはずのテレビを法律が縛り、政府が監視するということが特異なシステムであるからだ。この4条が、政府が放送局に停波(電波の送信を停止すること)を命じられる根拠になっている。

ケイ氏は「4条は報道規制につながる法律」と厳しく指摘している。なるほど、現行法だと、与党側の総務相が、気にくわないテレビ局に「政治的に公平ではない」などと4条違反のレッテルを貼り、停波を命じることも可能である。こんな法律、ほかの先進国には存在しない。