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トランプ「安保見直し発言」が、日米同盟の新段階を示している理由

アメリカが描く戦略の全貌

日米軍事同盟は強化される

「トランプ大統領が、(側近との会話の中で)日本との長年の防衛条約から離脱する可能性を口にした」という米国通信社・ブルームバーグの6月24日の報道は波紋を呼んだ。

いつもながら、新聞・テレビなどのオールドメディアは、さも「日米同盟」の弱体化のように誤った(印象操作?)報道をしているが、このニュースほど、現在の日米同盟の強固さを示すものは無い。

菅義偉官房長官は、翌25日午後の記者会見で、「報道にあるような話は全くない。米政府の立場と相いれないものであるという確認を受けている」と前記報道の内容を否定した。

確かに、世界中で地政学的リスクが増す中で、ファイブ・アイズ(米国が機密情報を共有する英国・カナダなど軍事的な最重要5カ国)に準ずる重要なポジションにある日本との軍事同盟(安保条約)を破棄することなど考えられないから、前記の報道は誤報のたぐいと言っても良いだろう。

しかし「安保条約の見直し」という意味合いであれば、トランプ大統領の真意と考えられる。報道されるように、トランプ大統領の言いたいことは、「僕が君を守ってあげる。でも、君も僕を守ってくれる?」ということなのだ。

 

現在の日米軍事同盟を例えてみれば「ドラえもんとのび太」の関係である。ドラえもんが、「のび太君を守ってあげる」と言ってくれるのに、のび太はドラえもんに泣きついてばかりで、のび太がドラえもんを守ることは無い。

まったく情けない話で「のび太君、いつまでもそんな弱虫でいないで、僕と一緒に戦おうよ」と、激励されているのだ。

ところが、ドラえもんである米国の日本占領中の置き土産とも言える「憲法第9条」が、のび太である日本の自立を邪魔する。

もちろん「集団的自衛権」と呼ばれる「国民が自分自身を守る権利」は、憲法9条があろうが無かろうが、存在する。

例えば、日本国憲法に強盗犯や殺人犯に対する警察組織を(相互信頼のもとに)放棄すると書いてあったとしても、1人1人の国民には自分を守る権利があるのと同じように、国民全体にも侵略国から国民を守る権利が存在する。